双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

2011-01-01から1年間の記事一覧

December sky

|散策| |写眞館| 空の色が変わってゆく。 昼下がりの公園には、箒を持った小父さんが一人きり。 すっかり葉を落とした木の下から見上げた、十二月の空。 大きく息を吸い込むと、あんまりにもきれいで、泣きたくなった。 小僧先生が、道端で花を拾った。 冬空…

ひと月

|日々| 爺様が逝って丁度ひと月。初めての月命日を迎えた。 若旦那がやって来たのは、丁度二週間前の今日だった。 当たり前のよに、そっと静かに重なり合う、二つの魂。 寒風の中にも、からりと晴れた冬空は何処までも澄んで、 桶の水に手指を悴ませながら、…

由無し事

|雑記| ■気になって居た散髪をようやく済ませて、年の瀬を清々と。寒くとも刈上げ、耳も出す。 ■若旦那、もとい坊やが、隙を狙っては頭髪をかじりに来るので大変に困る。特に前髪へは執拗な執着を持って飛び掛って来るので、奴さんの目線が主の目玉の位置か…

カーディガン再び

|手仕事| 『ほぼ日』は「三國万里子の編み物の世界。」にて、三國女史の担当編集者の女性が着て居たカーディガン。(→■ 以下”お手本”) となると当然、三國女史の手によるものと思われるが、是が実に素敵だったもので、モニタ上で編地をしげしげと観察。凡その…

雨と薬缶

|日々| 喉に覚えた違和感が、軽い風邪を長引かせたか。 暫くの間、煩わしい空咳が続いて居たのだけれど、 一昨日の晩には咳も止み、どうやらようやく治まった。 ここ数ヶ月。身辺には悲喜交々、様々な事柄が去来し、 心模様落ち着かぬままに、もう師走の声を…

Say goodbye and say hello

|若旦那| チビ猫ピピンが、拙宅に暮らし始めて三日。生い立ちや境遇等々を考えれば、人馴れして新たな環境に落ち着くまでには、多少なりと時間がかかるかも知れぬなぁ、と心配して居たのだけれど、こちらの懸念など何処吹く風。拍子抜けする程の堂々とした馴…

先生の一番星

|小僧先生| おんおん泣きながら、爺様のやわらかな死に顔を撫でて以来。 先生は宵の頃ともなると一番星を探し、手を合わせて居ると云う。 「なあ君、知って居るかね。何故ならあの一番星は、アー坊の星だからさ」 嗚呼、そうなのですね。 爺様は一番星になっ…

縁は異なもの

|徒然| |若旦那| 師走の身の上に青天の霹靂。急転直下。寝耳に水…は、ちと違うか。兎にも角にも。結論から申し上げると、本日拙宅に、みなしごのチビ猫がやって来たのである。我が最愛の爺猫が彼岸へと旅立ってから、未だひと月も経たぬと云うのに、何故唐突…

カーディガン、母へ行く。

|手仕事| 先月から、ゆっくり編み進めて居た赤紫のアランカーディガン。 とうとう仕上がって、母の元へ貰われて行ったのでした。 (釦は仮付け。後日、改めて木製のを買い求め付け替えた。) +++ 寸法や仕様は以前に編んだもの(→■)を参考に、自ら模様を組み…

Rock-a-bye

|音| 独りで居るのは好きだけれど、独りが心細い夜も在る。 Sweet Baby Jamesアーティスト: James Taylor出版社/メーカー: Warner Bros / Wea発売日: 1994/12/19メディア: CD購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブログ (27件) を見るOne Man Dogアーティ…

Like learning to wear a ring or a pair of eyeglasses

|雑記| あいつが彼岸へ旅立って、一週間。宙ぶらりんになった夜は、静かに編み針を動かして過ごした。こんなとき、私に編み物が在って良かった、と想う。昨日は偶然日を同じくして、長屋のご近所さんから素敵な葉書が届いたり、素敵な贈り物が届いたり。お心…

お前の居ない部屋

|爺猫記| 爺様の旅立ちから一夜が明け、午前中に亡骸を火葬した。出発前には、生涯を過ごした部屋の中をぐるり、一周して。晩秋の寒空高くに煙は昇り、午後。両の手におさまるくらいの、小さな白い骨壷に入って爺様は帰宅した。形ばかりではあるものの、それ…

つまんねえ

|爺猫記| 爺様こと、ホビ野アーロン氏。 本日正午過ぎ、永眠。 享年十二。

準備

|爺猫記| 前回から一週間、十二回目の通院。目方は2.5キロ丁度。食欲の戻ったのは、やはり一時的なものであったよで、三日程前からは再び餌場から遠ざかり、匙で口へ運んでも殆ど食べない。後ろ足はすっかり筋力を失って、歩くのもゆっくりゆっくり。よろよ…

I’m just a little person

|映画| 脳内ニューヨーク [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2010/07/21メディア: DVD クリック: 34回この商品を含むブログ (58件) を見るマルコヴィッチの穴 [DVD]出版社/メーカー: 角川映画発売日: 2009/11/20メディア: DVD購入: 3人 クリッ…

とまどい

|日々| 郵便局まで小包を出しに行った帰り道。 遠く山肌を見やれば、ここ二日程の間に すっかり、赤黄と色づいて居たのだった。 近頃の秋と云ったら短くて、いつ来たのだか。 いつ去ったのだかも曖昧に、冬を迎えてしまう。 心づもりの整わぬ間に。僅かの戸…

経過

|爺猫記| 丸一週間ぶりの通院。先週の血液検査とエコーの結果を聞く。ひと月の治療の甲斐在って(無かったら困るヨ…)異常値が随分と下がった他、腎臓の大きさも、前回とほぼ変わらず。とは云え、ガリガリポンの腹へ手を当てれば、肥大した腎臓が容易に確認…

本日のザ・スミス

|音| 脳内BGMがこの2曲のループで止まらない。The Smiths -- Sheila Take a Bow The Smiths – Heaven Knows I’m Miserable Now (Studio 2, TOTP)モリの動きに、分かっては居てもイラっとくる(笑)。 +++ この写真、好きだ。 高校生の頃、ルーズリーフのフ…

今日もシマシマ

|戯言| ほうじ茶などすすりながら朝刊を隅々まで 読み返して居たら、書籍広告に斯様な文字が。 『ボーダーを着る女は、95%モテない!』 ん。だから何? 物心ついて以降、箪笥抽斗の柄物衣料における ボーダーの割合が年中、七割五分を占める女に*1、 マガ…

耳まで暖かい帽子

|手仕事| |本| 『編みものワードローブ』より「耳まで暖かい帽子」なんぞ編んでみた。編みものワードローブ作者: 三國万里子,スタイリング:岡尾美代子,横浪修,中辻渉出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2010/09/16メディア: 大型本購入: 15人 クリック: 38…

外がもうこんなに秋だったなんて気付かなかった

|散策| |写眞館| 今月に入って初めてだろか。実に久々、休みの日に外へ出掛けた。 出掛けたと云っても、せいぜい街場まで出るくらいのもので、そろそろ散髪へ行きたかったのと、毛糸を幾つか買い足さねばならぬのと。何しろ暫くの間は、爺様を置いて出るのが…

起伏

|爺猫記| 通院が週一回ペエスとなり、食欲が幾らか戻って、ほっとしたのも束の間。金曜には目方が3キロを切り、とうとう2.8キロ台にまで落ち込んだ。それからは、寒さも手伝ってか。めっきり自ら餌場へ行く回数も減ってしまったため、寝床の毛布の隙間から、…

花発多風雨 人生足別離

|雑記| 今朝方届いた訃報に、今年の春の頃を想い出した。 そちらは、東京より震源地に近く揺れも大きかったようで、心配していました。 その後、ネットも復活しお店も再開したとのことで、まずは安心しました。 こちらは、幸い停電区域からも外れて普段と同…

馬肥ゆる秋とは云うけれど

|爺猫記| ここ暫くの間は食欲が戻らず、毛布の中に丸まってばかりの日が続いて居た、爺様。火曜日に病院へ行くと、若先生が、少量でも栄養価が高いウェットタイプの療法食を出してくれる。帰ってから、是を匙の上にちょいと乗せたのを、寝床の爺様の口元へ持…

気分

|音| 折角の土曜日なのだからと、一度は手に取ったものの、 十月も下旬だと云うのに、所々に半袖も見掛けるほど むわむわと湿り蒸す、デリカシィ不在の天気に幻滅。 そのままそっと棚へ戻す。 North Marine Driveアーティスト:Watt, Ben発売日: 1997/05/20メ…

無花果

|雑記| 知人より、無花果の自家製コンポートを頂戴した。 シロップに浸かった一口大の小ぶりな無花果は、 所謂”はねモノ”であるが故、不揃いで不恰好で、 お世辞なりにも美味しそうと見えなかったのだけれど、 指先に摘み上げたのを、奥歯で恐々噛んでみると…

不得手なふたり

|爺猫記| 通院五回目。ここ二日ばかりを寝て過ごして居る所為だろか。餌の減りが少ない。ぐったりと云うのでも無いが、とてもだるそうなので、指圧は軽く済ませて、後はそっとしておいてやる。 そして案の定。当初の懸念通りとは云え、抗生剤の服薬は早くも…

深く

|音| うすく翳った空の色に、ふと雨の気配がしたのだけれど、 宵の足音と入れ替わるよにして、すうと消えてしまった。 Not Till Tomorrowアーティスト: Ralph Mctell出版社/メーカー: Edge J26181発売日: 2011/03/11メディア: CD クリック: 1回この商品を含…

アランの衿つきカーディガン

|手仕事| |本| 一週間程前に取り掛かった、三國氏による『アランの衿つきカーディガン』が、何やら思いの外、早くに仕上がってしまいましたヨ。*1 当初はテキスト表紙のカーディガンを編もうと考えて居たのですが、どう考えてもぱつんぱつんな着姿となりそう…

ひとりと一匹 

|爺猫記| つい数日前。常連のSさん宅の猫氏が逝った。生まれ付き腎臓が弱く、数ヶ月に一度の通院と、慢性の腎不全を抱えながらの八年間の一生だったけれど、それ以外は他の普通の猫たちと同じだった、と云う。拙宅の爺様の具合を訊かれたので、つい本音をこ…

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