双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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八月

|猫随想| |回想| 私が八月に”死”を想うのは、 其処にお盆の在る所為だろう。 何処からか漂う、線香の匂い。 炎天下にむせるよな、供花の匂い。 宵に灯る、盆灯篭の仄かさ。 年に一度だけ、亡き者たちの戻る季節。 昨年、爺猫が死に向かい始めたのも、 丁度、こんな八月の頃だった。 九月に旅立ったHさんも、そうだったろう。 だから尚更、八月は死を想わせる季節となった。 そうしてこれからも、毎年八月が来る度に、 私は死を想い、亡き者を想い、 迎え、送るのだ。

独立記念日の夜、自転車に乗って花火を見た。

|旅| |回想|*1 ダウンタウンでサンドウィッチを食べ、コロラド川にかかる橋を渡った。7月4日。インディペンデンスデイ。ハウディ!ボンネットを星条旗で覆った車から手を振ったのは、日に焼けた銀髪の女性だったろうか。滞在した夏休みの学生寮は一泊5ドルで、帰省しない学生たちが少し残っていた。夜に花火があがるの。4thストリートの公園から、よく見えるわ。ショートヘアーの似合う、そばかすだらけの小柄な学生が教えてくれた。君も一緒に行かない?あどけない顔に口ひげを生やしたもう一人は、ペ…

青春ノイローゼ:カセットテープ篇

|音| |回想| 少し前より、店のオートチェンジャー式プレーヤの調子が芳しくないため、一先ずは、部屋で長いこと使わずに置いて在ったCDラジカセ*1を持って来て、ここへスピーカを繋いで凌いで居るのだが、本日ふとカセットデッキを開けてみたところ、無記名の150分(!)テープが一本、いつからか入ったままとなって居たのを発見した。はて。誰かに貰ったものだろか。全く記憶に無いので、当然是は聴いて確かめねばなるまい、と早速に巻き戻し、どきどきしながら、ぽちっとな。 「ギャー!」 其処に収…

My childhood

|回想| |電視| |音| も少し鼻歌です。 宇宙海賊キャプテンハーロックOP (TV-STEREO)命を捨てておれは生きる・・・・・嗚呼、崇高な男の生き様よ。独立独歩のダンディズムに、惚れた。 http://www.youtube.com/watch?v=BR-XOtEHNM4銀河鉄道999 OP壮大なOPと叙情的なED。聴けばぐっとくる・・・。 Robot Anime Ed Collection(1970)3 超電磁ロボ コン・バトラーV ED「正義のためな~ら~若い命を…

The aesthetics of end

|回想| |電視| |音| オープニングの主題歌よりも、何故だかエンディング曲へ心惹かれる子供だったな。主題歌の持つ華やかさや明るさとは違う。何処かもの悲しく、哀愁を帯びた。或いは、心の深淵にそっと触れるよな。そんな世界が、其処に在ったのだと想う。 昨晩、深々湯船へ浸かりながら、好きだった歌の記憶を手繰り寄せれば、様々な想いがふわとよみがえり、自ずと小さく口ずさんで居た訳です。 LUPIN III ED (it)この格好良いコード進行に、心底痺れた。是を聴いて、子供ながらに …

1996

|回想| |旅| 「Bって、寂しい奴なのよね。きっと」 彼女はそう云った。その夏に知り合った友人Bは、一つ歳上で、私に意地悪だった。十のうちの七くらいは。他の人(特に女性)には殆ど無差別にやさしかったが、私には素っ気無く、話し方はいつも意図的な謎かけみたいで、大抵分かり難かった。私が英語を母国語としないのを、承知の上でのことだ。Bの知らない友人らと会ったり、出先に誰かと気安く話したりすれば、帰り道には必ず嫌味ばった、意地の悪い物云いをされた。たかだか一つしか違わぬ程度で、いっ…

女学生手帖

|回想| |本| |音| 先日、鳩山郁子氏について書かれた非常に興味深い考察 →■ を読み、ふむふむと深く頷く。氏が実は、ステレオタイプな少女漫画の洗礼を殆ど受けて居らぬこと。それ故なのか、既存の漫画の枠に自身の描きたいものが当てはまらず、やがて 『ガロ』 にそれを見出したこと。編集者であった父上の影響で、手塚治虫やつげ義春、水木しげるなどを読んで育ったこと、などなど。また、その作風や構造に関しても (足穂は云わずもがなだけれど)、既存の漫画そのものからよりも、むしろ当時のニ…

川のむこう側には何があるのだろう。

|旅| |回想|*1 マルディグラの喧騒の去った後も、ニューオリンズから幽霊たちの幻影に似た、気だるい痕跡が消えることはない。滞在の終わり、蒸気船に乗った。ケイジャン・クィーン号。ミシシッピの川面を渡った風は、南部の湿り気をふくよかに抱く。ねえパパ。川のむこう側には何があるの?ああ、あれはまた別の町だよ。デッキを通り過ぎる親子の会話が、汽笛に溶けて遠のいた。少女のサンドレスは淡いグリーンだった。アルジェ。対岸の小さな町は、まるでいつからか時計の止まったまま、今もまだ長い昼寝の…

A piece of my life

|音| |回想| HMV渋谷店の閉店が決まったことを、id:mikkさんの所で昨日に知り、心におっきな穴がぽっかりと開いてしまって、只々途方に暮れ、今日一日は、何だかそのことばかり考えて終わった気がする。移転して暫くの間は、どうも慣れなくて戸惑った。それくらい、あの一号店は90年代の私たちにとって、想い入れの深い場所だったのだと想う。閉店を知った今、改めてそれを痛切に感じるのと同時に、渋谷と云う街への目的を、次第に失ってゆかざるを得なかった遣る瀬無さも、しみじみと想い出して居…

My Favourite Things

|回想| 前エントリを書きながら、そう云えば女学生の頃、好きなCMだけ集めたビデオテープを作って居ったことを、はたと想い出して懐かしい心持ちとなってしまいました。*1今となっては、あれが何処へ行ってしまったものか見当が付かぬのですが、本日はその中より記憶に残る幾つかを・・・。 このシリーズ!インスタントコーヒーは全く飲まないのに、もれなく付いてくるノベルティのマグカップ*2がどうしても欲しくて、近くのスーパーへ買いに行った。AGFブレンディCM 80年代 今観てみると、E・ホ…

遠い列車の音でめざめると、ママがいなかった。

|本| |回想| アメリカン マヨネーズ ストーリーズ作者: 秋山晶出版社/メーカー: ビジネス社発売日: 1997/11メディア: 大型本 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る その昔、キューピーには 「アメリカンマヨネーズ」 と云う商品が在った。パッケージは薄い青。塩気も酸味も抑えた軽やかな味と、何より、雰囲気の在る洒落たCMや広告がひどく気に入って、主にサンドウィッチのためだけに、冷蔵庫へ買い置いてあったのを憶えて居る。そもそもがそれほどポピュラー…

青春手帖

|音| |回想| も少し名残ります。*1 それでは参りましょか。 ↓↓↓↓#1 Record/Radio Cityアーティスト: Big Star出版社/メーカー: Fantasy発売日: 1992/06/10メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る『Thirteen』 『September Gurls』 もしこんな素敵な曲が作れたら、もう他に何もしないと想う。 このジャケ!このジャケが私のTFCなんだなぁ。 おっと。勿論Bandwagones…

We’re going nowhere but we’re ready to go

|音| |回想| Thirteenアーティスト: Teenage Fanclub出版社/メーカー: Geffen Gold Line Sp.発売日: 1997/08/12メディア: CD クリック: 5回この商品を含むブログ (7件) を見る*1 ちょっとだけ良いかな。うん、ずっと昔の話だよ。 これ。昔みたいに、しょっちゅう聴くことはもう無くなったけれど、 何だかね、今でもたまに聴きたくなるんだ。 それがどうして今日だったのかは、良く分からない。 ケースだって何処も彼処も傷だ…

よりぬきホビエさん・番外篇

|雑記| |回想| よりぬき番外篇。 リクエスト頂いたエントリなんぞ。 ■社長と専務篇■ 社長シリィズならぬ、社長と専務の骨董市シリィズ。(森繁は出て来ません。) (1)(2)(3)(4)(5) ■成分篇■ 一部適当に見繕ってみました。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆

よりぬきホビエさん

|雑記| |回想| 先日のだまかなさんのエントリ(■)からそのままお題を頂戴することと致しまして 『よりぬきホビエさん』 など仕立ててみることにしました。 過去に書いたものを改めて読み直す、と云うことも殆ど在りませんでしたし、自分にとってもおもしろい機会かしら、と。考えてみたら、かれこれ足掛け五年になるんですね。*1飽きっぽい性分のわりにはよく続いたものですが、書き始めから暫くの間は、独り言とでも云うのかな。人に読んで貰う、と云う心づもりは殆ど無かったのではないかしら。こうし…

Blackhole Sun

|徒然| |回想| 子供の頃、日食を見た。 叔父の工場から、自分の顔の倍もあるでっかい溶接用のマスクを借りて空を見上げると、何やら黒いものの被さったお天道様が、深緑の濁った板越しに、確かに在った。初めて見る日食だった。その日見た日食がどうにも忘れられず、学校の図書室で図鑑を調べてみると、何十年かに一度。すっかり太陽に重なってしまう 「皆既日食」 なる現象の在るのを知った。実に愚かしくも他愛無い間違いだが、その頃の私は”皆既”を”怪奇”なのだと想って居り、けれどもそれを疑いもせ…

ぽつねんと

徒然|| |回想| 一足のトレッキング靴に関する思案から、こうして遥々と記憶を辿るなど、正直考えもしなかった。ここ数年は、暫く山から遠ざかって久しいのだが、思えば私にとっての自然とは、いつも山であったのだった。 初めての山は学校に上がる前。毎春と秋、山菜採りの祖母らに連れられ分け入った山、だったと記憶して居る。たかが山菜採りと侮る無かれ。この山が意外にも険しかったのだから、当時の祖母らは相当の健脚だったのな。それに若き日の父が山男であったことも、決して切り離せない。父の古いア…

魔の季節

|回想| お客の会話に聞き耳をたてて居る訳では無くとも、意図せぬところで漏れ聞こえてくる会話と云うものが在るから、それはそれで仕方が無い。昼下がり。お客の去った卓を片付けて居ると、その隣の歳の頃四十に届くか届かぬか、或いはやや過ぎたか、と思しき男女の二人連れが、こんな話をして居た。 女: 「大学の頃がいちばん愉しかった〜!ボディコン着たりとか、サークルでスキー行ったり、その時つきあってた彼と、苗場にユーミン観にいったりして。」 男: 「そうそう、俺も!もう遊んでばっかで。」 …

大人乙女先生

|回想| 小学校の頃、学年にY先生と云う女の先生が居た。担任の他には、学童コーラスも担当して居たよに想う。Y先生は確か、私の母より少し上であった筈だから、当時で三十代後半くらいだっただろか。服装はいつも、トレードマークのベレー帽、白い丸襟のブラウスに、ふんわりしたロングスカートやジャンパースカート。冬場だと、ベレー帽はモヘアだったり、自分で編んだ手編みのカーディガンやセーターを着て居た。フリルやレースは余りあしらわず、色味は茶色やベージュがかったピンクが多かったと記憶して居る…

ぼくの伯父さんとオリーブ少女

|映画| |回想| 『シネフィルイマジカ』 にてジャック・タチ特集。ぼくの伯父さん [DVD]出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/02/27メディア: DVD クリック: 147回この商品を含むブログ (73件) を見る『ぼくの伯父さん』 は、何度見ても愉しいな。世俗のしがらみとも、わずらわしさとも無縁で、ふわり、浮世を離れて生きるユロ伯父さんには、誰しもが一度は憧れるものだけれど、やっぱり伯父さんのよにはゆかぬし、伯父さんのよにはなれぬ。でもだからこそ、伯父さん…

父と娘

|徒然| |回想| 小学二年生の頃だったろか。父が留守だと云うので、母と私、弟の三人で、母の実家に出掛けて夕飯を食べ、八時を過ぎた頃家に帰って来ると、留守の筈の家の中には明かりが灯り、父が台所に立って居る。出掛ける予定だったが、取り止めになったのだと云う。フライパンの上には、丁度焼きあがったばかりの餃子が在り 「お父さん、餃子作ったぞ。皆で食べよう。」 と、戸棚から皿を取り出そうとした時、母が一言、こう云った。「出掛けるって云うから、とっくに夕飯は済ませたし、どうして今頃の時…

げつようびのたいふうのやすみのひ

|回想| 1ねん3くみ ほびのほびこ きのうのたいふうはすごかったですね!あさがっこうにいったら、さかのしたのところにみつきくんのおかあさんがわんしょうをつけてたっていて 「きょうはたいふうだからやすみよ!」 というので、わたしたちはいえにかえりました。そしたらきんじょのじゅんちゃんもほいくえんがやすみだったので、かっぱをきてあそびにきました。 ほんよみをしたりおりがみをしたりおやつもたべて、たべたらしょっきをあらいました。そしてちらかしてしかられました。でもじぶんがわるいか…

豆まきしゅう会

|回想| 2年3組 ホビ野ホビ子ダンボールをいっぱいくみ立てて、まっかなおにが出てきました。やさしい顔のおにです。つくった人の心がおにの顔にうかび出ているみたいでした。 わたしは、おともだちに、マスをつくってあげてました。おのりをペタペタはったマスの中に、ほんもののお豆をいれました。なんだかままごとのような気がして、お豆がもったいないなという気がしました。 たいいくかんの中には、2年3くみだけはいってし〜んとしていました。うしろには、2年1組もいたけど。みんなあつまってから、…

パガニーニの主題による協奏曲 第18変奏曲

|回想| 昨晩の夜も更けた頃。靴下の整理ついでだからと、 また性懲りも無く掃除など始めたら、赤茶けて すっかり錆の出た煎餅の缶を見付けた。 確かここには、大昔のカセットテープが入って居た のではなかったかしらと、難儀しながら蓋を開ける。 ところがいざ開けてみると、テープはほんの二本だけ、 後はどうでも良いよなガラクタばかりで、フンと思う。 ガラクタは兎も角。この二つのテープのレーベルは 無記名で、そこに何が録音されて居るのかは、 さっぱり記憶に無く、ちいとも思い出せない。 ケ…

アメリカの友人

|徒然| |回想| 先日いつものよにPCを立ち上げると、現在はロンドンに住まうアメリカの友人より、暫くぶりのメールが届いて居た。ロンドンに越してから結婚した話は以前に聞いて居たけれど、今では既に一児の父となり、なんと来月の末頃、 Farrahと云うバンドのドラマーとして日本に来るのだと云う。突然の知らせに驚いたのは勿論、うわぁ、良いバンドに入ったなぁ、と何だか身内のことのよに嬉しくなる。 その昔、テキサス州オースチンに住んで居た友人Dは、熱心な音楽ファンならその名を耳にしたこ…

嗜好の系譜

|徒然| |回想| ここ数年と云うもの 「四国へお遍路の旅に出たい。」 と口にすることの多い父だが、いざ実行に移すとなると、仕事を引退してからでなければ難しいことは、本人も承知して居る様子で、ただし自営業故、勤め人のよな決まった定年が無いために、それがいつとはっきりせぬのが、傍目にはどうも歯痒さそに見えた。しかし、この遍路の旅に友人のIさんも同行の計画である様子から、Iさんが役所を退職する数年後を目処に、どうやら自分も一線を退く心づもりであるのは、周りも薄々感付き始めて居る。…

ノスタルジアと秋の空

|回想| 子供の頃。毎年夏休みになると、母の妹である 叔母の所へ良く泊りに行った。家から四駅。 一人で電車に乗って。いっぱしの一人旅気分で。 叔母の家より歩いてすぐの場所に、こじんまりした 市民プールが在って、叔母と私、八つ下の小さな 従兄弟と三人で、ちょくちょく泳ぎに出掛けたものだ。 プールへ行くときには、叔母がお弁当を拵えてくれて、 俵型のおむすびだのに混じって、必ず入って居たのが、 ジャガイモのフライだった。ジャガイモを四つ切りに。 パン粉まぶして油で揚げて、オーロラソ…

旅はいつも旅人の入って行けない場所にある

|旅| |回想| 最後に短い旅に出たのは、もう九年程も前のことで、そこに様々の想い出の在るのは勿論なのだけれど、今日アイスクリームを食べながら、ふと思い起こされたのは、何故だか旅の記憶の一片では無く、旅に出る前、或る人より手渡された、一筆の言葉だった。 当時のその人、Wさんは、数年後に定年を控えた百貨店のベテラン外商さんで、しかしながら、その飄々として捉えどころの無い、へんてこな人柄のどこを取っても、てんで外商らしくあらず、いつも哲学者のよな顔して、白髪混じりのオールバックを…

ポケットの中の一篇の詩

|本| |回想| 盛岡のミニコミ誌『てくり』*1が届く。 第5号には、先頃再刊された立原道造の「盛岡ノート」にまつわる記事が。「京都カフェ案内」の著者、木村衣有子氏が道造の足跡を辿る内容だった。他の号にも、素敵な話や喫茶店、ホームスパンの工房などが取り上げられて居る。所謂、良く在るミニコミ誌のイメエジとは大分異なって、とても洗練されて居り、尚且つ手作りの良さと、郷土に対する温かい眼差しが、やわらかに感じられる。大きさや紙質、雰囲気などは、大橋歩さんの個人誌『アルネ』にちょっと…

昔日

|回想| 『スキー』 2ねん3くみ ほびのほび子 わたしは、ふくしまけんの、たかゆというところへ、おやこスキーにいきました。きょ年もまるっきりおなじところでした。へやの名まえもへやもおなじ。でもテレビは、と思ったら、テレビは1つのチャンネルしかやっていませんでした。そのばんは、ねて、つぎの日スキー場へいきました。 きょ年はスキー場のリフトにのれなかったけれど、ことしはのれました。はじめは、ずっところんで、こうち*1にひっぱってもらっていたけれど、ストックを左手にもったら、ちゃ…

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