2012-08-28 八月 |猫随想| |回想| 私が八月に”死”を想うのは、 其処にお盆の在る所為だろう。 何処からか漂う、線香の匂い。 炎天下にむせるよな、供花の匂い。 宵に灯る、盆灯篭の仄かさ。 年に一度だけ、亡き者たちの戻る季節。 昨年、爺猫が死に向かい始めたのも、 丁度、こんな八月の頃だった。 九月に旅立ったHさんも、そうだったろう。 だから尚更、八月は死を想わせる季節となった。 そうしてこれからも、毎年八月が来る度に、 私は死を想い、亡き者を想い、 迎え、送るのだ。