双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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謹賀新年

|雑記| 昼前に身拵え整えて、さっさか家を出立。 久々の着物は花田色の滝縞のお召と、 若草色に葡萄色の蔓草模様の長羽織。 錆浅葱へ黒猫を散らした帯は、お太鼓も小さめにし、 帯揚げ、帯締めは八掛けの山吹と揃えた。 たとい立派な着物じゃなくても、正月はせめて しゃっきりして、明るい色着て迎えたいもの。 お参りはいつもの小さなお社。 畳表の下駄を前倒しに、急な石段トントン登り、 澄んだ空気を鼻から胸深く吸い込んで、 清々とした心持ちで、柏手二つ。 長屋の皆様。 新年明けましておめで…

潤いの帯

|モノ| |着物| 猫らの世話にかまけ、小屋づくりにかまけ。 日々の雑事に、仕事に追われ。 はたと気付けば、己が放ったらかしで、 何やら心に潤いが足りて居らぬなぁ...と そんな折、ふと目にした猫柄の帯へ一目惚れ。 ひと晩おいて熟考した後に是を買い求めた。 錆浅葱の綿麻生地に、仏頂面した大きな黒猫が 様々の格好で方々へ配された名古屋帯は、 どうやら洋裁用の生地から仕立てた品らしく、 生地自体が程好い厚みで芯地も薄いから、 軽くてやわらか。実に締め易いのが嬉しい。 それに何より…

散髪と着物

|着物| なかなか都合がつかずに機会を逃し続ける内、 前回の散髪から、早ふた月が過ぎようとして居た。 父方の祖父母の法事までには、しゃんとさっぱり 整えたかったのだけれども、結局間に合わず、 法事当日の午後二時でお願いすることと相成る。 丁度、食事会の店が美容室から近かったため、 その後で、黒い帯した着物のまま出向くと、 「あ。江戸小紋ですか?渋くて素敵ですね」 「黒い帯で恐縮です...」 「良いなぁ。さらっと着物で法事に出られるの」 否々。 とても”さらっと”どころでは無か…

謹賀新年

|雑記| 元旦は縞の紬の着物着て、 ひっそりした坂の上の神社を詣でる。 侘びて厳かな、清々しい場所。 その後で、実家と祖母宅へ新年のご挨拶。 新年明けましておめでとう御座います。 皆様の新たな一年が、健やかな良き年となりますよう。 今年も宜しくお願い致します。

由無し事

|戯言| ■仕事と猫ばかりであっと云う間に、又ひと月が過ぎ、気付いたら今年も既に師走なのであった。まったく恐ろしいことである。 ■蜜柑は実に素晴らしい。手で簡単に皮が剥けて、そのまま食べられるし、小ぶりだからポッケにぽんと入れて出掛けられるのも宜しい。因みに拙宅では蜜柑を食べる際、広告紙で折った屑入れが活躍。 ■大根の味噌汁は飽きることが無い。大根を一抱え頂戴したのだが、飽きることが無いので一週間ずっと大根の味噌汁を拵えて居る。ええ、きっと明日も。 ■着物と云うと、もっぱら紬…

沖縄再訪(3)

|旅| |写眞館| ■三日目:恩納村〜琉球村〜安里界隈 最終日。小雨まじりの朝、恩納村の宿を出立したバスは、黒糖工場や琉球村など見学の後、那覇市内へ移動し、大変に豪奢なDFSへ立ち寄るも、そうした類に凡そ縁遠い私は、只時間潰しに困ってしまう。同市内の昭和な土産物センターにて昼食を採り、鍾乳洞見学のオプション組と自由散策組とに別れるため、後者は午後一時半頃に県庁前で下車。午後五時に再びここへ集合して合流し、一路那覇空港へと向かう寸法である。 +++ 雨上がり。読谷の琉球村へ。 …

家族の肖像

|電視| CSにて向田邦子 『阿修羅のごとく』 演出は和田勉。 あのトルコの軍楽曲が鮮烈で、今でも強く記憶に残って居る。 阿修羅のごとく-全集- [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2003/10/24メディア: DVD購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (19件) を見る阿修羅のごとく パートII-全集- [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2003/12/20メディア: DVD クリック…

ご挨拶

|雑記| 大晦日は母方の祖父の命日。 朝より支度を整える。その年毎の着用 頻度に拘らず、一年の終いの日と元旦 には必ず着物を着るのを心得として居り、 前日の内に箪笥から出しておいたのは、 冬らしく、黒地に赤と白で絣の入ったお召しと、 黒地に茶縞の紬の羽織。中には好きなだけ着込み、 最後にぐるり。マフラーを巻いて家を出る。 午後までには天気が荒れると聞いて居たが、 案の定。墓へ着くなり突然の雪だった。 それはそれは大粒の、如何にも是が雪であります、 と云わんばかりの。皆は余りの…

勉強

|雑記| |着物| ここのところ何やら、方々より頻繁に着付けを頼まれる。頼まれると云ったって、お免除を取ったのでも、正式な教室へ通ったのでも無いから、まことに恐縮なのだが、こちらも良い勉強となるので、都合のつく限りは快く頼まれることとして居る。 着付け。礼装や晴れ着など、高いお金を払って着付けをして貰って、それが生憎の補正と紐とで雁字搦めで、ぐったり疲れてしまった…と云う経験を過去に一度でもしたことの在る人は、以降、着物に懲りてしまうことが多いと度々耳にする。実に残念なことだ…

にわか雨

|日々| 独り住まいの大叔母が、翌週に引越しを控えて居るのだが、 高齢に加え、腰の塩梅が宜しくないのだとかで、要るもの 要らぬものの整理や、細かな準備が出来て居ないと云う。 母と二人して午前中より手伝いにゆくが、入ると案の定。 何一つ手を付けて居ない状態だ。以前より大方の予想は ついて居たとは云え、手際云々の話では無しに、やはり 八十の老人に引越しのあれこれは無理、と改めて痛感する。 余りの整理つかずの雑多に、気の毒だがこちらで判断して、 要らぬと想うものは、こっそり処分させ…

風をかぐ

|日々| 風があんまりにも爽やかで、新緑が清々しく薫るので、 何処かへ行きたいとは想ったのだけれど、FMラジオに 日がなバッハを聴きながら、穏やかに家で過ごそう。 カンタータ78番。30番。五月の空。雲の白。 これからは着ない厚手のを仕舞い、代わりに薄手の 木綿のシャツなどと、抽斗の季節を入れ替えた後で、 折角のついでだから、着物の箪笥も整えるとしよか。 全部をたとう紙から取り出して、再度。一枚一枚 畳み直す。ああ、夏銘仙か。懐かしい。時折の道草。 種類ごとにざっと分けたら、…

続・女の着物

|着物| |徒然| さて。昨日(→■)の続きである。 着物の醸す女の情緒*1は、昨今流行の過剰な露出至上主義とはまるで対極に在るもので、隠し重ねることでこそ生まれる、我が国ならではの美意識と云えまいか。 着物の所作の端々で仄かに覗く ”チラリズム” の効果については、幸田文も饒舌に述べて居る。それはときとして、首筋や踝と云ったところの肌そのものであったり、袖口から覗く襦袢の色であったり。また、夏の簾越しに見る、ものの美しさにも通じて居る。 すだれのかげにいると、誰でも実際より…

女の着物

|着物| |本| 幸田文 きもの帖作者:幸田 文発売日: 2009/04/07メディア: 単行本 ざらりの質感と厚みのある表紙は、着物を想わせるつくり。 背筋を正して手にすると、頁をめくる度、綴られた言葉の ひとつひとつより、凛と律した所作や着姿、衣擦れの音が はっきりと浮かんでくる。しゃりとした佇まいが心地良い。 着物を語る言葉の数々は、ときに厳しく、ときにゆるやか。 また、潔さを伴えば、執念とも呼べる欲を含めたりする。 幸田文と云えば縞のお召だけれど、私の箪笥にもやはり、…

茶の間の背筋

|電視| TBSチャンネルにて 『向田邦子・新春ドラマスペシャル』 を放送中。当時は、年明けにこのドラマを見るのが 何故だかとても好きだった。花の絵のタイトルバックに、 手書きの題字。あのテーマ曲も懐かしい。 田中裕子が居て、小林薫が居て、加藤治子が居て。 丁寧な暮らしが当たり前だった時代の物語。 男と女。父。母。娘たち。着物。台所。茶の間。 向田邦子の久世ドラマは、私の中の、家族の肖像。

バス停のお手本

|着物| 先日、バス停で見掛けた年配の女性。 歳の頃七十代後半と云ったところの、 ちゃきっとした風情の小柄なお婆さん。 その、着物姿が何とも云えず良かった。 着込んで馴染んだ風合いの着物は、恐らく 結城紬だろか。鼠色がかった藤色の格子柄で、 襟元もゆるり、ざっくりと楽に着付けて居る。 これに芥子色の紬の帯を合わせたその様が、 普段着そのものと云った風で、実に良い具合。 そして何より私の目の行ったのは、短めに着付けた裾から 覗いた、草色にピンクの水玉模様の、足袋型ソックス! 是…

ちんちくりん

|回想| 今朝は早くに目が覚めたこともあり、身支度に割く朝の時間に、いつもよか余裕が出来たので、とりあえず…と云う億劫も無しに着るものを選ぶ。芥子色のとっくりセーターの上に、青っぽい小花柄でフレンチ袖のプルオーバー。ヘリンボーン・ツイードのハンチング帽と、馴染みのジーンズで仕事に出掛け、いざ、花柄の前掛けエプロンをつけたところで、何気無しに覗いた姿見に写る自分を見て、咄嗟に独り言ちた。「あ。ちんちくりん。」 ちんちくりん。この言葉が共通言語であるのか、それとも、私たちの地方だ…

早朝の人間模様にカオスの渦

|市| さて。毎月恒例、お楽しみ骨董市。 今月の参加は私とT君の二名のみ。いつもよか一時間 遅めの出発と相成る。到着してまずは、二個で八十円の コロッケを食べ食べ、のらりくらりと一廻り。 馴染みの古着物屋にて、羽織とお召を買い求める。 おばさん、案の定値切りなどせずとも、半値にしてくれた。 しかし、そんなこんなして居る間も、私の頭の中の大部分を 占領し続ける、或る、たった一つの事柄よ・・・。そう。 「社長と専務の店」である。少し離れた場所より、こっそり ちらりと盗み見るかの如…

愉快かなガラクタ漁りの日曜日

|市| 毎月恒例の、骨董市詣で。今朝はうっかりと寝過ごし、 いつもよか三十分程遅れての、到着。と或る気の良い 店主より、先月頼んでおいたインク壷を受け取ると、 いつも覗く店々に顔を出しつつ、物色開始。 ここ数ヶ月と云うもの、紙モノにすっかりどっぷり はまってしまい、故に自然、目は紙モノへと吸い寄せられ・・・。 先月、最後に立ち寄った運命の(?)店は、今月も せっせと出店。互いを「社長」「専務」*1と呼び合う 店主と、手伝いの眼鏡青年。店主の装いは、前回同様、 黒い毛織のマント…

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