双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

白じゃないのが欲しいのだ

|着物| |手仕事|


梅雨に入る前に、と押入れの奥のガラクタを整理して居たら、大昔に買い求めてあった未開封のダイロンの染め粉が出てきた。あー、確か何色か買ってTシャツ染めたんだったなぁ。もう四半世紀程も前のことである。コールドタイプので色はタータングリーン。ビニル袋が二重になって居たお陰であろう、容器自体に古びた様子は無く、見たところそのまま使えそうである。捨てるのも勿体ない気がするし、手近に何か染めるよなもの在ったかしらん…。

そこで咄嗟に思い付いたのが、和装用の肌着(笑)。そうだ、ステテコと肌襦袢じゃ!
しかしまあ、和装用の肌着や小物の類と云うのは、どうした訳だかものの見事に白、白、白ばかり。*1 別段白が悪いと云うのじゃないけれど、如何にも肌着肌着したデザインのところへ、この白ってのがどうにも野暮ったく感じられて、常々気に入らずに居たのだが、そうか。気に入らなければ、自分で好きに染めたら良いのよね。何故今まで、そこに気付かなかったものか。

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で、早速染めてみたぜ、の図。
夏に大活躍の必需品、木綿の楊柳素材の肌襦袢とステテコちゃん。
真っ白で肌着肌着して居たのが、あらま!素敵じゃない。


タータングリーンと云うよか、ミントグリーンかな。丁度良い感じの色に仕上がって大満足である。

結論から申せば、四半世紀前のダイロンで問題無く染まりましたヨ。あまり濃く染めたくなかったので、様子を見ながら少し早めに取り出して、一旦洗いにかけた後、色止めにクエン酸を溶かし込んだ水へ浸し、暫しの後、再び洗いにかけて終了。色ムラも無く、きれいな渋めのミントグリーンに染まって、めでたしめでたし。
今度は薄鼠とか利休茶みたいな色で、レース筒袖のうそつき半襦袢なんか染めてみたいなぁ。間違いなく良い感じになると思うんだよなぁ。

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落ち着いた色付きの夏襦袢や肌着を作って居るメーカーも在り、中にはかなり洒落たデザインの素敵な品も在るのだが、何せそもそもが少数派である。それなりにお値段も張って気軽には手が出せぬし、いざ決心しても、売りに出たら出たですぐに売り切れとなってしまう。つまり皆、考えることは一緒 「白じゃない(&野暮ったくない)のが欲しい!」のである(笑)。

*1:それでなければ”うすらピンク”な…。

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