双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

手姿

|雑記| 形ほっそりとして薄く、指はすらりと伸びた先に、 女らしいきれいな爪の備わった手の人を見ると、 つい自らの手は、鳩尾の辺りに重ねて隠したいと想う。 小さいくせ、掌ばかりが広く厚く。手指の節ごつごつと 節くれだって、不恰好に大きな丸こい爪を…

人が心に想うことは誰にも止められない。

|本| あなたに褒められたくて作者: 高倉健出版社/メーカー: 林泉舎発売日: 1991/06メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 以前に読んだ沢木耕太郎氏との対談*1から続く、健さんへの疑問がこれで晴れるかも知れぬ…との想…

地球の裏っ側

|ホビ吹| 近頃ホビ吹くんは、どうやらアルゼンチンへ行きたいらしいのです。 「どうせ裏っ側ならよ、うんと遠くが良いよな」 違います。 アルゼンチンです。

A Tone of North

|音| グールドは、寒い季節が相応しく想うのだけれど、 ひょっとしたら、薄く曇った梅雨の空にも良いだろか。 しんと静かのバロックの森に、そっと足を踏み入れる。 バッハ:インヴェンションとシンフォニア/イギリス組曲第1番アーティスト: グレン・グールド…

|縷々| 考えるに、身の廻りにまつわる日々の些細と云うのは、 おしなべて、取るに足らぬものであることが多いものだが、 取るに足らぬものであるが故、おいそれ粗末に扱っては いけない。日々の些細が日々の積み重ねとするなら、 恐らくは、後々となって物を…

いつもなら僕は汽車に乗るのが好きなんだ。ことに夜の汽車が。

|徒然| |本| 季節に、日々に。 挨拶に交わす天気の話などと云うのは、 くだらない、つまらない。と云う人が在るけれども、 果たしてそうだろか。確かに、天気の話は当り障りの無い 話題として口にし易く、故にありふれて聞こえるから、 それを聞き指して、つ…

後日談

|雑記| 件の 『工人まつり』 は大盛況、普段は静かであろう雑木の森の中は、見渡す限りの人人人。小さな小さな奥会津は山間の集落が、この日ばかりは車と人とで溢れかえるその様に、もっとこじんまりした市なのだと思って居たから、予想を遥かに飛び越えて驚…

お弁当持って

|雑記| 明日の朝は、随分と早い。 何故早いのかと云うと、出掛けるからであって、 出掛けるから勿論、店は休むのだけれど、因みに こんなことはそう滅多に在ることじゃないので、 おやおや、仕事なんか休んで好い気なもんだな。 などと、意地悪には決して想…

紫陽花と南京豆

|日々| 空模様が怪しい。聞けば、いよいよ関東地方も梅雨に 入ったのだと云う。未だ整わぬ心づもりと季節の齟齬の 埋まらぬ内に、早速、むうと白く濁った霧が降りてくる。 煩わしい湿り気を帯びた、梅雨入り頃の重たさと云うのは 存外厄介なもので、容易に刎…

腹は空くもの

|雑記| 大して何事をせずとも腹は空く。是は至極当たり前の ことであって、人の身体の仕組みとして仕方の無い ところである訳だけれども、しかしながら、そうやって、 ただぼんやりと過ごして居るだけなのにも拘わらず、 ご飯刻ともなれば、きちり計ったよに…

発酵食品

|ホビ吹| 漬け物の好きなホビ吹くんは、初めて糠漬けを拵えてみました。 おっちゃんの喜び様を見るに、どうやら首尾良くいったようです。 「そうかい、おっちゃん?でもよ、何だかまだ塩っ辛いや。」 そう想いながらもホビ吹くんは、 蕪と胡瓜ばかりつまんで…

そして丘をおりてゆく

|縷々| |本| 伸びた爪を切るのはいつも、夜。 夜爪はいけない。親の死に目に遭えぬ。 そう云う類の迷信を頑なに信ずるには、 随分と薹が立ち過ぎただろか。 終いに、指先をふうっとやる。 ― だれでも一度は丘を降りなければならない ― 丘を見つけた人だけが…

にわか雨

|日々| 独り住まいの大叔母が、翌週に引越しを控えて居るのだが、 高齢に加え、腰の塩梅が宜しくないのだとかで、要るもの 要らぬものの整理や、細かな準備が出来て居ないと云う。 母と二人して午前中より手伝いにゆくが、入ると案の定。 何一つ手を付けて居…

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