双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

一撃必殺珈琲

|戯言| |本| 日々に何かが足りない。明らかに、足りて居ないのです。 サイフォンを見つめる目が、些か虚ろな今日この頃。 時々、ふと魔が差したよに、自分が何故この仕事を して居るのか、分からなくなるときがあるのです。 竹べらを握る我が右手にも、魂の…

思い立ったら

|暮らし| |本| 台所道具の楽しみ (とんぼの本)作者:平松 洋子メディア: 単行本 是だったかなぁ。否、違う気もするなぁ。 半分訝しがりつつも、巻末に包丁の砥ぎ方を見付けたので、 先ずは手始めにペティナイフから、倣ってやってみる。 砥石を桶に沈めて充分…

手入れ

|暮らし| 自分で包丁が砥げるよになったら良いものだ。 今までにも幾度か。叔父が砥石で器用にやって 居たのを、見様見真似に試したことは在るのだが、 是が案外難しく、なかなか上手い具合にゆかぬので、 結局はいつも叔父に頼んでしまう。挟んでしゅっと …

猫に餡子

|猫随想| 草餅を頂いたのをむしゃむしゃやって居ると、 それを見た起き抜けの猫氏が、じいと傍らに張り付き 離れない。何の気無しに、つぶ餡を指先に少々。 乗っけて鼻先へつっと突き出せば、実に 猫氏、物凄い勢いでかじり付いた。今の今まで、 猫に餡子を…

鉛筆削り考

|モノ| 小学生の頃、文房具屋の棚には必ず在ったものだ。 あの、剃刀のよな刃で出来た、折畳み式の。 カッターと云うのでも無し。小刀と云うのでも無し。 大層薄っぺらく、せいぜい四〜五センチ程の大きさで、 筆入れにがさばらず、鉛筆を削るのには欠かせな…

鳶の家

|徒然| 父方の祖父が逝った。連れ合いであった祖母が先に逝ってから、四年目の春。 祖母もいい加減寂しくなって、ぼちぼち、祖父を呼んだのかも知れぬ。先週催された入所先の施設の花見で、甘酒を大きなコップに四杯と、饅頭などの茶菓子、弁当をぺろりと平…

小屋暮らし

|徒然| つまるところ。 理想の住まいは 『小屋』 であるのかも知れない。*1衣食住に事足りる最小限に、幾らかの余裕を加えた程度の。近頃はもう、それで良いのじゃないか、と云う気がして居る。 昔からどうした訳か、居心地の好いと感じられるのはいつも、こ…

心遠く

|縷々| 廬を結びて 人境に在り 而も車馬の喧しき無し 君に問ふ 何ぞ能く爾ると 心遠ければ 地自ら偏なり 菊を采る 東籬の下 悠然として 南山を見る 山気 日夕に佳なり 飛鳥 相与に還る 此の中に真意有り 弁ぜんと欲して 巳に言を忘る 庵を構え、人里に住まっ…

掌の温度

|日々| ここから眺める薄淡い山桜の佇まいは、山中に ぽかりと浮かんだ、小さな島の群れのよにも見える。 実に長閑な眺めだのに、菫色した夕闇が降りて来ると 途端、おどろおどろして、ひどく幻想的な風になるのは、 知って居てもつい、ぞくりとなる。昔から…

不精の緑

|庭仕事| 風も無く爽やかな午後、表へ出て庭仕事に勤しむ。 本来であれば、もっと前に済ますべき仕事なのだが、 スギ花粉となかなか上がらぬ気温のせいにして、 何やかや、すっかり放ったままにしてしまって居た。 足場の宜しくない所で、麻紐を手に脚立に登…

春眠に抗う

|雑記| |モノ| ここ数日の間で、気候も幾らか落ち着いてきた と見える。ようやく長袖一枚で過ごせるのは 良いが、どうも眠くていけない。先日出先で、 白いシャツを買い求めた。何の変哲も無い、 至極ありふれた襟付きのシャツであっても、 そう云う何でも無…

ぽつねんと

徒然|| |回想| 一足のトレッキング靴に関する思案から、こうして遥々と記憶を辿るなど、正直考えもしなかった。ここ数年は、暫く山から遠ざかって久しいのだが、思えば私にとっての自然とは、いつも山であったのだった。 初めての山は学校に上がる前。毎春と…

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