双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

不精の緑

|庭仕事|

風も無く爽やかな午後、表へ出て庭仕事に勤しむ。
本来であれば、もっと前に済ますべき仕事なのだが、
スギ花粉となかなか上がらぬ気温のせいにして、
何やかや、すっかり放ったままにしてしまって居た。
足場の宜しくない所で、麻紐を手に脚立に登り、
バラの枝と複雑に格闘しながらの誘引に、
やや梃子摺る。その上いつもの不精で、
手袋はめずにやったものだから、あっちこち
引掻き傷だらけ。これも自業自得、と飲み込む。
それが終わって、次は花壇の一部を土起こし。
鍬でざくざくざくと土を起こして空気を入れ、
腐葉土などをすき込んだ後、石灰を撒く。
石灰は、海苔だの乾物だのの袋に入って居た乾燥剤を、
ちまちまと貯め置いてあったものだが、これに充分。
木酢液を薄めて散布したり、刈り込んだ枯草や枯れ枝を
始末し終えた頃には、うっすら。額に汗が滲んで居た。
ベニカノコソウの、みっちりとして色濃い株を眺めるや、
はて、一体何処の枝木に居着いて居るのか。
また、鶯が鳴いた。相変わらず上手に鳴くものだ。

<