双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

十一月雑感

|雑記|


ご褒美。そんな言葉がふと浮かんだ、十一月の終いであった。

覚悟して臨んだ今年の月間だったが、いざ蓋を開けてみたら、エコエコだの白目だのと、いつものよな怒涛に振り回されることも無く、わさわさとしながらも不思議と気持ちの良い忙しさの中で月間は進み、帳簿をつけ終えてみれば、あら。あんなにしんどい思いをして、へとへとになって得られた利益よりも、ずっと多く上がって居たのである。
ここ数年は、毎年繰り返される季節の狂騒に、コロナ禍と云う迷惑なだけのおまけがくっついて肥大して、そんな濁流にさらわれぬよに、倒れぬよに、必死で踏ん張って耐えた我々への、ひょっとすると労いなのかしら、などと思う。嗚呼、だってそうでしょう。軽口の一つも出ないくらいに、心身ともに疲弊しきって、とても言葉でなんて説明できない苦しさばかりだったもの。あれを何年も耐え抜いて、灯りを守り抜いたことへの、ご褒美なんだよね、きっと。

ちいさく満ち足りて、穏やかな心持ちで仕舞った十一月。このまま十二月もそんな空気が続いて、一年が締めくくれたら良いな。


晩秋に一輪だけ咲いたお嬢さん。間もなくおやすみの時期ですね。

猫神様十二周年

|猫随想|


十一月二十三日。
毎年爺様の命日は白目月間真っ只中なので、
大概は無情の慌ただしさに忙殺されて一日を終え、
泥のよな疲労の後で、ようやっとしみじみするものなのだが、
今年は実に、エコエコ白目のうんざりな狂騒とは無縁の、
ひょいっと与えられた、まるで奇跡のよな一日と相成り候。

店開けから良い感じのリズムと流れとの中で一日が過ぎ、
良い感じにせっせと忙しく、良い感じに人心地つき、
良い感じの疲れと充足感とを伴いつつ店を終って、
結果的に売り上げも良い感じで、何より何より。

爺様よ。
晩秋とは到底思えぬ季節外れの陽気でしたけれど、
実に良い感じの命日となりましたなぁ。
もう間も無く十二月です。

恒例

|雑記|


すったもんだであたふたする内に、いつの間にやら十一月。
毎年恒例の白目月間が、今年もまた始まった。
この時期に夏日、と云う異常気象で色づきが遅れて居るため、
今のところは未だ未だ序の序の口、の感ではあるけれども、
まぁ結局、何をどうしたところでエコエコ沙汰は避けられぬのだから、
ならばいっそ、商魂逞しい感じで参ろうじゃないの、と腹を括る。

エコエコと 白目むきつつ 金稼ぐ

そんな今年の十一月である。

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