双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

お嬢さん逞しく

|庭仕事| |日々|


五月に入ってから、膨らんだ蕾が、ぽつりぽつり。静かに開花を始めた。
唐突に現れては唐突に去ってゆく、連日の無秩序な突風にひやひやとし、
しかしながら、こちらの心配を他所にお嬢さん方。逞しくやり過ごす。


薄く曇った空の下、穏やかな五月の風に揺れる姿を眺めつつ、
人の世の中が如何にあれ、自然の営みの変わらず続く様に畏敬を。
新緑に佇んで、深呼吸して、体全部をぐいっと伸ばす。
さてと。そろそろ蕗の炊き上がった頃合いかな。


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色も形も香りも、皆其々。
美しくも逞しき、拙宅の庭のお嬢さん。

新しい腰紐

|着物| |手仕事|


自分で腰紐を作ってみたよ。

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奥が腰紐 (幅3.5㎝・長さ210㎝) 。手前が胸紐 (幅5㎝と少々・長さ210㎝)。


着物の着付けは、断然「紐派」である。着始めた頃にはゴムベルトやら何やら、簡単便利を謳う今様の商品を使ったことも在ったが、伸縮性の在る方が着崩れにくいと思いきや、案外そうでも無いと気付き、以来ずっと紐を愛用して居る。
腰紐の代表的なものはモスリン紐で、是は安価な上、入手が容易なのも利点であるため、特に疑問を持たずに愛用してきた。ところが、少し前に「新モス」素材の腰紐が非常に宜しいらしい。びっくりするくらい緩まないらしい、と知ってからと云うもの、いつもの草臥れたモス紐を手にする度、いちいち気になって仕方が無い。
「そんなに素晴らしいの?現時点ので最強紐なの?」
でもって、いざ市販品を買おうとしたところ、一本売りで結構なお値段であったため、腕組みして暫し思案。結局は「だったら必要な長さだけ新モスを買って自分で拵えれば良いよね」といつもの調子で(笑)。

因みに「新モス」と云うのは、「新モスリン」の略で「綿モス」と呼ばれることも在る。一見すると晒みたいな反物だけれど、こちらの方がずっと細い綿糸を使って織られて居り、非常にしなやかでやわらかな風合いを持つ、薄手の木綿生地である。これで拵えられた腰紐と云うのが、ボリュームの在る縮緬だろうが、滑りやすい化繊だろうが、兎に角キュッと締まって全く緩まないのらしい。何でも、歌舞伎役者の重たい衣装を着付けるのにも使われるとのことだから、こりゃ相当に頼もしそうだ。


さて。どうせ自分で拵えるのなら、ありきたりの白じゃなしに、好きな色で作りたいよね!ってんで、1m230円 (37㎝巾) の鼠色の生地を3m購入。寸法取って裁断してミシンでダダダーっとやって、両端を三角にしてちゃちゃっと閉じて、長さ210㎝の腰紐三本と、胸紐一本が出来上がった。通常の腰紐の幅4㎝と云うのが、私にはちいとばかし扱いにくく感じられるので、少し細めの3.5㎝にしてみた。胸紐用のは、腰紐三本分を取った後の残り幅を全て使ったので、幅5㎝より少し広いくらいだろか。

早速に使ってみたところ、是がまあ、ものの見事に緩まない(笑)。紐自体は実にしなやかでやわらかなのに、一旦きゅっと締めてしまうと、からげても結んでも微動だに緩まない。伸びたり屈んだり、結構色々な動きを試してみても、紐がずれてくることは殆ど無かった。
「締める」と云っても、力任せに引っ張って、ぎゅうぎゅうに締めるのではなくて、右の腰骨からおへその下の丹田を通って左の腰骨、そうして後ろへ回して第四腰椎のあたりで交差して、キュッとやる。力は交点で入れて、肝心な所さえキュッと締まれば*1、後は新モスの持つ抜群の摩擦力が、着物をしっかりと面で押さえてくれる。

又、細めに変更した紐幅についても、おはしょりからチラリはみ出すことも、もこもこすることも無く、思惑通り使い勝手が宜しくて、僅か5㎜の違いは大きいなぁ、と感じた次第。いやはや、大正解。是は実に素晴らしい。今までの腰紐にはもう戻れないね(笑)。

*1:是は腰紐のみに限らず、着物の紐類全てに共通するところかと思う。

最初の一輪

|庭仕事|


今年最初の一輪は、Mme. アルフレッド・キャリエール。
この淡く上品な香りと色合いよ。

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冬の剪定で、幾つかの大きな古枝を思い切って整理したところ、
株元付近から新たなシュートが二つも出て、蕾の付きも宜しいもので、
やはり剪定は間違いじゃなかったのね。嗚呼、良かった。

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