双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

嫁ぐひとへ

|本| Sちゃん 三人きょうだいの末っ子で、皆に構われてピーピー泣きながらも、 負けん気が強くて、いちばんしっかり者だったあなたが、 気が付けばもう、お嫁にゆく年頃になったのですね。 私にとっては、従妹と云うよりも七つ下の妹のよで、 かつてのあの、…

盛岡旅日記(2)

|旅| [一日目の続き:盛岡着] 間も無く盛岡、とのアナウンスを眠りの遠くに聞ききながら、ゆっくり瞼を開けて、一度ぐっと大きな伸びをすると、鼠色した雨空の中に盛岡が近付く。午後4時半、列車は終点盛岡へ到着。途中花巻に立寄ったにせよ、今朝寝床を出…

盛岡旅日記(1)

|旅| [一日目:出立〜花巻] 朝五時台の列車に乗るため、家から駅までの道のりを歩く。未だ明け始めの空は、雨の気配を含んだ雲がうっすらと覆う。二泊分の荷物を小さくまとめたバックパックは軽く、キャンバス地の上着の一番上までボタンを留める。しんと静…

主人の帰還

|日々| 二泊三日の旅路より元在る場所へと戻って、 一夜の明けた木曜日。ぼんやりするよか、成すべき すべきことが朝から沢山在れど、すいすいすいと 仕事が運ぶ、運ぶ。自分でも意外な程にすんなりと、 見慣れた日常のペースに戻って居るのが、何処か 当て…

上州ぶらり旅(2)

|旅| [天満宮〜ウチヤマ洋菓子店] 昼のぽっかり空いたよな小一時間程を動物園で過ごし、ほわんとした心持ちのまま、山を下る。途中、急な坂道を後ろ向きで登ってくる老婆の姿。背負ったリュックの方が、老婆の背幅よかずっと大きいので、ともすると足の生え…

上州ぶらり旅(1)

|旅| 18きっぷの旅第一弾として、上州は桐生へ日帰りぶらり旅。 通勤通学の混雑を避けて、朝六時台の列車を選んで乗り込むが、混雑とまではゆかぬものの、それでも結構な乗車率。勤め人に紛れて暫し揺られつつ、乗換駅で常磐線を降りて水戸線へと。時間帯…

一握の砂塵の如き午後がするりとすべり落ちる

|縷々| 不確かな手触りと、薄くて遠い匂いと。 まろやかな日だまりの均衡が静かに傾いて、 やがて仄暗い翳りを落とすと、重たくひんやりした 夜の気配が、足下にうっすら、溜まり始める。 日曜日の名残りは寄る辺無く、境目の曖昧な 季節と季節の間に、ひっ…

アメリカの友人

|徒然| |回想| 先日いつものよにPCを立ち上げると、現在はロンドンに住まうアメリカの友人より、暫くぶりのメールが届いて居た。ロンドンに越してから結婚した話は以前に聞いて居たけれど、今では既に一児の父となり、なんと来月の末頃、 Farrahと云うバンド…

不毛と知りながらときに傷付きまた進む

|徒然| いつの頃からだろか。自分のして居ることや考えて居ることなどに対して、人から尋ねられたりするとき、多くを語ることを避け 「いや、何でもありませんよ。」 と云った風に済ますよになったのは。 勿論、訳知りの間柄が相手であったり、分かってくれ…

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