双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ちんちくりん

|回想| 今朝は早くに目が覚めたこともあり、身支度に割く朝の時間に、いつもよか余裕が出来たので、とりあえず…と云う億劫も無しに着るものを選ぶ。芥子色のとっくりセーターの上に、青っぽい小花柄でフレンチ袖のプルオーバー。ヘリンボーン・ツイードのハ…

Sogni d’oro ...

|電視| 雨の残る月曜日。 午後、ずっと前に録画しておいた 『川の流れはバイオリンの音』*1を観る。 佐々木昭一郎氏の脚本・演出による「川」三部作 一つめの作品なのだけれども、朧ろな記憶で 確か、NHKアーカイブスはこれに続くシリーズを、 未だ放送して…

青の帳

|日々| |音| 雨の日曜日に、冷え冷えとした空気の 頬をすべる感触は、何故だか心休まる。 全てのものがまるで、在るべき規律、 在るべき要素でもって憩いを導くが如く、 今日と云う一日、日曜日と云う一日の形を 少しずつ積み上げてゆく。 昼頃から重たく広…

野菊とマッチ箱

|日々| |音| 寒風に、瞬間身をこごめる朝のひととき。 ふと起こした目線の先の紅葉は、 例年ほどに色づきが良くないらしく、 何処も彼処も、赤茶けてくすんで居る。 独りのお客の、いつになく目立った午後、 嗚呼、こんな心地良い静けさが、いつも ここに在…

スクイージとアルネストのこと(2)

|旅| |回想| スコットランドで数週間を過ごした後。九月も半ばをまわった頃に、私たちはロンドンへと戻って来た。思いの他増えてしまった荷物に、長旅の間に鍛えられた腕力でもって何とか持ち堪えながら、バスを幾つか乗り継いで見慣れたドアの前まで歩いて…

スクイージとアルネストのこと(1)

|旅| |回想| 先日、探しもののついでに、古い写真のネガを整理するため、分厚くなった茶色い紙袋の中身をごそり取り出したところ、山のよなネガに混じって数枚の写真が出てきた。いつだったかの正月に従妹らと撮った写真。それと、二人のナポリ人の青年の写…

ほろ苦き日々によせて

|雑記| 季節の習慣の様に首元へまわした 木綿のマフラーを、うんざり顔で外しては、 天気の見当を誤ったことに、小さな落胆を覚える。 けれども、うっすらと汗ばむよな 無粋な気温には、やはり違和感を隠せない。 どうせ日が沈めば、本来其処に在るべき季節…

ガッティの背中

|電視| |徒然| BS朝日にて、昨晩放送されて居た 『イタリアへ―須賀敦子・静かなる魂の旅』*1 をご覧になった方はいらっしゃるかしら。 私は、BSデジタルの番組を観られる環境に 居らぬため、残念ながら観ては居ないのだけれど、 原田知世の朗読は、きっと、…

街灯にのびる影を踏む

|縷々| |音| 歩みをゆるめては、暫し夜空を仰ぎ見る。 放心と云うのでも、途方と云うのでも無い、 漠然と、しかしながら安堵にも似た 季節の抱擁に、今日一日の澱と煩いが、 徐々に濾過されてゆくよな、奇妙な感覚に捕われる。 何かに許しを請う程の身に覚え…

Do you believe in magic ?

|音| 月曜日の渋谷宇田川町某所。若かりし頃に散々通い、想い出の沢山詰まったこの場所を私は恐らく七年ぶりで訪れた。思春期同盟の盟友Tちゃん、Aちゃんと連れ立って、もうかれこれ十数年来、私たちがずっと焦がれて止まなかった一人の天才魔術師と再会する…

<