双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

街灯にのびる影を踏む

|縷々| |音|


歩みをゆるめては、暫し夜空を仰ぎ見る。
放心と云うのでも、途方と云うのでも無い、
漠然と、しかしながら安堵にも似た
季節の抱擁に、今日一日の澱と煩いが、
徐々に濾過されてゆくよな、奇妙な感覚に捕われる。
何かに許しを請う程の身に覚えは、
果たして在ったろか?否、そんなものは
恐らくは無い筈だけれど、だとすれば
今しがた感じた、ちくりとした心持ちが
どうした類のものならば、説明がつくだろか。
またひとつ終わった、日曜日の回想がもたらす
幾ばくかの寂しさか。それでなければ
また始まろうとする、新たな七日間への
他愛無い疑いと希望、かも知れない。
私を静かに、つき動かすもの。
それはいつでも、過去へと繋がった
色褪せ気味の、幾多の地図のよなもの…。


[日曜日の一枚]

Dans La Nuit (In the Late Night) - O.S.T.

Dans La Nuit (In the Late Night) - O.S.T.

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