双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

にわか雨

|日々|


独り住まいの大叔母が、翌週に引越しを控えて居るのだが、
高齢に加え、腰の塩梅が宜しくないのだとかで、要るもの
要らぬものの整理や、細かな準備が出来て居ないと云う。
母と二人して午前中より手伝いにゆくが、入ると案の定。
何一つ手を付けて居ない状態だ。以前より大方の予想は
ついて居たとは云え、手際云々の話では無しに、やはり
八十の老人に引越しのあれこれは無理、と改めて痛感する。
余りの整理つかずの雑多に、気の毒だがこちらで判断して、
要らぬと想うものは、こっそり処分させて頂きながら、
大きなブリキの衣装箱を押入れに見付けて、蓋を開けると、
目一杯に重なった着物やら帯やらが、次々出て来る。
着るものに関しては贅沢な大叔母だから、てっきり
執着するものとばかり想ったら、案外とあっさりして、
是と是は残して、後は処分して頂戴。などと云う。
あんた、何か欲しいの在ったら持っていきなさい。
折角だから、二度程締めただけと云う紬の帯を二つと、
全く新物のままの、博多の夏帯を頂くことにした。
夏帯は茄子紺で、これを暑い盛りの頃。白地の上布や
薄茶の縮に合わせたら、さぞや涼し気だろな、と想う。
何やかや。口も手も動かして、さかさかと荷造りを進める内、
思いの外片付いてきたもので、今のアパートから新居までは
幾らも離れては居らぬことだし、この際、運べるものは
今日の内に運んでしまうか、と相成った。茶箪笥やら衣装箱、
寝具など。数回に分けて積み降ろし、車を往復させる。
今日はこれで終いね、と最後の荷降ろしの只中。
威勢の良い、突然のにわか雨にざあと降られた。
あらやだ、困った。どうしようかねぇ。
車内で難儀して居ると、程無くして、徐々に小降りとなった。
一通りの整理がついた後、三人でお茶を飲みに出る。


今日は休みだのに世話かけちゃって、本当にご苦労様。
お夕飯には未だ早いから、ケーキご馳走するわ。
見て。随分と日がのびた。
あら、本当だ。もうじき夏なのねぇ…。


結局、今週もまた山には行けなかったけれど、
何より年寄りの役に立ち、褒美に帯を頂いた。
夕暮れの風の匂い、夏が其処まで来て居る。


|蹴球|


カンピオナート最終節 フィオレンティーナ VS ミラン
フィオレンティーナ 0 ― 2 ミラン


長かったシーズンもお終い。チャンピオンズのストレート・インも決まって、やれやれ。大将はチェルシー行きが決まり、新監督にはレオナルドが。経験の他は申し分の無い人だから、不安半面、愉しみでもあるのだけれど。兎に角、監督共々若返って頂戴(苦笑)。
マルさんの最後は、本人の意向で派手な演出も無く、かえってそれが清々しくて良かった。今回は泣かなかったぞ。
去る人が在り。来る人が在り。そうやってまた、新しい季節となるのですなぁ…。

<