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『シネフィルイマジカ』 にてジャック・タチ特集。
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/02/27
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元オリーブ少女*1の端くれとして振り返ってみれば、所謂 「フランス的なもの」 への傾倒は、確かに或る種の通過儀礼みたいなものではあったにせよ、ユロ伯父さんの映画を、単なる 「お洒落アイテム」 として受け入れるのは、些か鼻持ちがならなかった。なぜなら伯父さんは、そうした俗世間に対する皮肉と批判を、とぼけた風情で。のらりくらり。伯父さん持ち前の飄々さでもって体現して居たのだもの。
高校生活へ突入すると同時に、心が 『olive』 から次第に遠ざかり、サブカルへと向かっていったのは、恐らく、そうしたオリーブ的云々を作為的と感じるよになった、その反動からなのだろな。これもまた、思春期の通過儀礼のひとつだろか。しかしながら、今にして想えば 『olive』 の廃刊以降、あのよな雑誌を他に見掛けないし、近い雰囲気を漂わせるものが在ったにせよ、やっぱりそこには何か、絶対的な違い、隔たりが在るよに想えてならない。*2ああ云うものが、今の世の少女らに求められなくなってしまったからなのだろうけれど、それを想うと少しだけ寂しい。すっかり大人になった今となっては、あざといどころか、あの程度の作為なら、かえって微笑ましいくらいであり、実用性とはてんで無縁の、ふわり浮世を離れた雑誌世界が何やらひどく恋しい。
若気の至りに一旦は反旗を翻してみても、ぐるぐる廻って巡って、結局は戻ってくるもの。伯父さんが、永遠に伯父さんであるよに 『オリーブ』 もまた、永遠のお洒落雑誌なのだなぁ。と、しみじみ。
余談。
キーワード 『オリーブ少女』 によると
「Olive」を卒業後「暮しの手帖」「ku:nel」などに移行する。
ですって(苦笑)。