双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

タイムマシンに乗りたい

|雑記| |回想|


こないだの夜。台所で麺を茹でながら、何故だかふと脳裏に浮かんだのは、昨年大きな騒ぎとなった「西武」の売却劇のことであった。一地方で堤セゾンに 毒されて まみれて過ごした己の青春時代の記憶が微熱のよに湧き上がり、また「西武が西武でなくなった」のだと云う事実と共に、自分たちの「あの頃」も消えてしまったよな気がして、どうしようもない遣る瀬無さと寂しさに、ぎゅうと切なくなったのだった。

麺を食べ終えた後、記憶はセゾン周辺から次第に、当時触れた様々の「モノ」たちへと広がって、中でも女学生の頃に浮かれた化粧品が鮮明に思い出された。化粧品と云っても、所謂メイキャップの類では無くて、化粧水だとか乳液だとかの「基礎化粧品」なのだが、あの頃は資生堂みたいな大手の化粧品メーカーが、しっかりとジュニア向けの基礎化粧品ラインを持って居て、我々多感な少女たちにキラッキラの夢と希望と憧れ(笑)を、ステキパッケージと共に提供してくれたのだったっけ。
それは今で云うところの「プチプラコスメ」とか「韓コス」「ドラコス」とは違う。ううむ、何と云ったら良いものか。決して「大人のついで」でも「廉価版」でもなくて、少女たちがやがて大人の女性になるための心構え。ちょっとだけ背伸びしたい年頃の少女たちに必要な、お化粧よりも前に心得るべき下準備、と云った感じだろか。それを資生堂みたいな所が、大人予備軍であった少女たちだけのためにちゃんと作ってくれて、手ほどきしてくれたのじゃなかったかなぁ、と思う。

資生堂 シピ』1988年

これこれ、これね!!確か『Olive』に広告が載って居たのよねぇ。嗚呼何だろか、この胸のキュンとするデザイン。佇まい。駅前のヨーカドーの資生堂コーナー(美容部員さんの居る所)でドキドキしながら買ったの、今も覚えて居る。その日はもう嬉しくて嬉しくて、ころんとしたガラスのボトルを机の上へ並べて、馬鹿みたいにずっとニヤニヤ眺めてたな。

私は『シピ』だったけれど、同じ資生堂で『エクボ』と云うシリーズが在って、こちらはニキビ用だったのかな。前者よりも乙女チックな路線だった気がする。あ、そうそう。資生堂一社提供で『少女雑貨専門TV エクボ堂』(テレ東の夕方枠)なんて乙女番組も在ったっけ!モッくんとゆき姐が司会で、私にはオシャレ度&乙女度が高過ぎて遠巻きだったけれど(笑)、思い返せばつくづく良い時代だったヨ…。


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資生堂 ボングー』

これも在った!「ヘアミルク」買ってパーマヘアにつけてた記憶が在るから、大学に上がってすぐの頃かしら。
香りは確かフローラル系だったよに思うのだけれど、甘過ぎなくて爽やかさも感じられる香りで好きだったな。


とまぁそんな訳で、はたと気付けばここ最近は
特に80~90年代のことばかり思い出して居るのであります…。

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