双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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謹賀新年

|雑記| 澄み晴れた元旦の空の下、頬を刺すよな北風に びゅうびゅうと背中を押されながら歩いて、 今年も坂の上の侘びた神社を詣でたら、 高台からの見晴らしに、三角の白波のたつ 深い青色した冬の海が見えました。 新年明けましておめでとう御座います。 皆様の新たな一年が、健やかな年、 実り多き年となりますよう。 今年もどうぞ宜しくお願い致します。

剣菱の精一杯

|雑記| |猫随想| 昨日の剣菱捕獲が断念せざるを得ぬ結果となり、早く何とかせねば、と焦っていたのであろう。 夕刻近くに現れた剣菱を、今度こそと躍起になるも、そんな具合だから苛々があちらさんにも伝わるのか。当然上手くゆく筈も無い。まして若旦那をお医者へ連れてゆく予定も在ったため、余計に苛々として居たのだと想う。結局、計画も途中に諦めてお医者へ行くこととしたのだけれど、余裕の無い気持ちから、若旦那を無理に急かしてしまう。突然の尿路閉塞からひと月。尿検査の結果も異常無し、もう大丈…

孤軍奮闘

|雑記| |猫随想| ■用意周到に進めて居た”剣菱年内捕獲計画”を、本日いよいよ決行。数日前には赤ひげ先生の所へ連絡し、不妊手術の予約済み。捕獲の段取りも準備も万端にして挑んだのである...が。あえなく撃沈。段ボールハウスの中へ豪華な山盛りの餌を仕込んで出入り口を見張るも、何か異変を察知したのか、出たり入ったりでそわそわの剣菱。小一時間ねばったが結局、今回は諦めざるを得ず、赤ひげ先生に電話。「まぁねぇ、是ばかりは野良ちゃんだから仕方無いよ」と、一応明日ぎりぎりまで待って下さる…

書いても書かなくても

|雑記| 日々は滞り無く進み、そうやって いよいよ師走も半ばとなった。 何処かで時間が止まることも、 天地がひっくり返ることも無く、 只、淡々と一日一日が過ぎてゆく。 一日の長さは、いつだって同じ筈だのに、 それが感覚として短く感じられるのは、 何だかおかしなもの、妙なものと想う。 日常が”取り留めの無い出来事”の 集まりで出来上がって居るのだとするならば、 「特に書き留める程のものじゃない」 と考えたとしても、それは決して 書くに値しない、だとか、つまらぬから と云うのが理…

散髪と早足と釣瓶落とし

|雑記| 停滞気味の心身を、散髪で少しなりともさっぱりと。 身支度して、昼の頃に家を出て、 途中から神社の在る森の方へ道を折れて、 早足ですたこら歩く。兎に角、すたこらと。 早足の理由は、時間が無かったから、である。 森の中の細道は車も人も居ないので、 鼻歌を口ずさむも良し。 独り言を口に出すのも良し。 好きな風にして歩けるのが、好きだ。 小高い山の上の学校は、丁度昼休み中だろか。 校内放送でフルートの音楽が流れて居た。 うっすら汗ばんできて、上着を脱いで坂を下る。 陸橋の手…

準備

|雑記| もうじき始まる編み仕事に向けて 粛々と準備を整えるのは、愉しい。 暫く休んで居た道具をケースから出して、 足りないものは無いかしら。 壊れたものは無いかしら。 一つ一つ確認しながら、拭いたり磨いたり。 特に竹製の四本針の類は、 使い込む内に号数の印字がすっかり薄れ、 是、五号かな?それとも四号?などと、 どうも怪しくなってしまっていけない。 ニードルゲージは、こんなときに在ると便利な道具で、 ほぼ日の「Miknits」(◆)に、きりりとハンサムな、 使い勝手も宜しそ…

夏の御挨拶

|雑記| 暑中お見舞い申し上げます。 長屋の皆様、如何お過しでしょうか。 私の子供の頃を思い返せば、暑い暑いと云ったところで、 気温が三十度を超すなど、殆ど無かったよに覚えて居りますが、 いつから夏はこんなに暑くなったので御座いましょう。 しかしながら、季節を相手にケチをつけるも野暮。 ならば湯浴みの後、程好く冷えた西瓜などかじりながら、 団扇片手に遠き夏の風情へ想いを馳せるといたしますか。 何方様も健やかに。良い夏をお過し下さいまし。

写真機練習帖

|雑記| |モノ| 新しいデジタル小型写真機を買い求め、あれこれと塩梅を探って居る。 X20の方がGX200よりもずっと良いのか、と云うと必ずしもそうじゃない。 人と同じで写真機にも又、其々の得手不得手が在る。 何事も一長一短。そんな風に心得て、のんびり付き合ってゆくことが、 互いの信頼を結び、やがて愛着へと繋がるのだと想う。 +++ X20。目下猫らで練習中。

会話

|雑記| 某日、肉屋店主との会話。 肉屋 「こないだ、ウチに来る営業の兄ちゃんがさ、 三日で十八万使っちゃいましたよ。 全部パーです。参りましたよ〜って。 パチンコだよ。パチンコ。ギャンブルに。 カミさんと子供居るのに、全く何考えてんだっての。 だからね、オレ云ったの。 十八万って云ったらアンタ、生活費でしょうよって。 給料幾らなんだって聞いたら、手取りで二十一万だって。 殆ど同じくらいの額だよ」 私 「奥さん、気付かないんですかねぇ」 肉屋 「気付くも何も、足りなくなって軍…

新聞記事雑感

|雑記| 海上の船へ突然の落雷が在って、雷に打たれた男性が海へ落っこちて死亡する、と云う記事を読む。記事は紙面の下の方に、こんな事故が在りました、と僅かに小さく載って居るだけのものだったけれど、実際はそれはそれは凄まじい事故であったろう。 沖合いでの操業中に雲行きが段々と怪しくなってきて、やがて水溜りへこぼした墨汁がさあっと広がるみたいに、あっと云う間に分厚い真っ暗な雲が空一面を覆って、足の裏から腹の奥まで響いて震えてくるよな雷鳴が幾つか続いたかと思ったら、一閃の稲妻が物凄い…

失われた図書館

|雑記| 『SHERLOCK 3』で浮かれて居たところへ衝撃のニュースが! Glasgow School of Art fire: 'iconic and unique library is lost' | UK news | The Guardian 英グラスゴーの歴史的建造物で火災、一部損傷 写真12枚 国際ニュース:AFPBB News スコットランドはグラスゴーの誇るこの美術学校。同じくグラスゴーの誇る芸術家、チャールズ・レニー・マッキントッシュによる彼の代表的建築物…

四月雑感

|雑記| 四月も疾うに半ばを過ぎ、 季節はそろそろ新緑へ移ろうか、 と云う頃合であるけれど、 日が暮れれば未だ薄ら寒く、 相変わらずズボン下を穿き、 湯たんぽも仕舞えずに居る。 この、一見春の体裁をとりつつも、その実、 春もどきのよな四月には、閉口しきり。 しかしながら、斯様な季節の惑わせに ああだこうだと云って右往左往するのは、 恐らく、我々人間だけなのかも知れない。 眺めやる山肌へ、つい先頃まで淡く滲んで居た 水彩画のよな山桜の薄桃や黄緑は 徐々に緑の色味を濃くしながら、…

また会いましょう

|雑記| 月に二度か三度、恐らくは仕事帰りに寄ってくれる きれいなお嬢さんが居る。本が好きで、 珈琲とカレーの組み合わせが好きなお嬢さん。 初めてここへ来てから、もう三年程が経つだろか。 そんな彼女が、日中の珍しい時間帯に来店した。 いつもの卓について、いつものよに本を読み、 珈琲と甘いものとでゆったりと過ごした後、 帰りがけの会計の際のことだった。 「実は私、この春から転勤で他所へ移ることになって」 お嬢さんは云い、ふうと大きく一度、深呼吸した。 「もう、ここに来られなくな…

続・ゆきて帰りし月曜日

|雑記| 今日は休みだと云うのに随分と早い朝でした。相変わらず八方ふさがりでうだつの上がらない、あわれな小さい人であるところのホビンズ君は、そろそろすてきな気晴らしが必要でしたので『ホビット 竜に奪われた王国』を観に行くことにしたのですが、二匹の気ままな同居人たちの夕飯の時刻までには、どうしても戻る必要がありました。なぜなら、たった一つの自動給餌機では用が足りず、そうかといって猫という生き物にこちらの事情を説明したところで、聞いてもらえないのはみなさんもよくお分かりでしょう。…

憧れ

|雑記| 主に住環境などの理由から、犬と暮らす機会には 恵まれぬまま、今日に至って居るのだけれども、 もし叶うのであれば、シベリアン・ハスキーが良い。 オオカミにも似た精悍な風貌も魅力だが、 何より橇を引く、と云う役割を与えられた、 働く犬であるところに、強く惹かれる。*1 彼らのよな橇犬にしろ、牧用犬にしろ、 昔から人の営みの中へ自然と溶け込んだ在り方、 そう云う犬と人との間に結ばれる無二の絆に、 私は遥々と憧れるものである。 しばしば人の世では、或る特定の種ばかりが、 突…

謹賀新年

|雑記| 元旦は縞の紬の着物着て、 ひっそりした坂の上の神社を詣でる。 侘びて厳かな、清々しい場所。 その後で、実家と祖母宅へ新年のご挨拶。 新年明けましておめでとう御座います。 皆様の新たな一年が、健やかな良き年となりますよう。 今年も宜しくお願い致します。

ご挨拶

|雑記| 一年の過ぎるのが年毎に短く感ぜられ、 早いもので、2013年も本日で終いとなりました。 私事では、九の坂を無事越えたと思いきや、 やれ腰だの膝だのと、途端に体へガタが来て、 やれやれ。是が四十路なのだなぁ、と苦笑い。 しかしながら、本年最大の出来事は何と申しましても、 忍びちゃんことビルボ君が、降って湧いたよに現れて、 我々の旅の仲間へ、新たに加わったことであります。 若旦那ピピンとは、相変わらず微妙な間柄ですが、 一人と二匹の珍道中、来年も続いてゆくことでしょう。…

夏の御挨拶

|雑記| 残暑お見舞い申し上げます。 長屋の皆様、如何お過しでしょうか。 暦の上でだけは秋の入り口を迎え、 しかしながら残暑とは申しましても、 これからが暑気と云った感でございます。 今夏の狂騒に体調まで狂わされませぬよう、 くれぐれもお体に気を付けて、健やかにお過し下さい。

緊急速報:どうしよう

|雑記| たった今、子猫を保護して来てしまった! 自販機の煙草を買いに近所のスーパーの駐車場へ行ったら、人っ子一人居ない真っ暗闇の何処かで、人(私)の気配にぎゃあぎゃあと子猫の物凄く必死な鳴き声がして、え?今の何よ?と慌てて探ったら、どうやら駐車場を横断する側溝の中から叫んで居るみたいで、しかしながら、閉店後の駐車場は本当に真っ暗で何も見えないし、側溝の蓋も頑丈にはまって居てびくともしないし、だもので一旦家まで戻って、懐中電灯とバールと若旦那用のおやつを引っ掴み、玄関で何事か…

街の本屋の文具売り場

|雑記| 駅前の本屋へ、定期購読の雑誌を数冊、 受け取りに行ったときのこと。 所謂”街の本屋”であるその店、今では すっかり名ばかりとなった駅前通りに建ち、 けれど街ではいちばん古い、 そして殆ど唯一の、本屋らしい本屋である。 店の中央の通路で分かれた売り場の 半分では、書籍や雑誌を。 もう半分では、文房具や事務用品を扱って居て、 特に文具売り場の木製什器には貫禄が在る。 是と云う用は無くとも、びっしりと品々の収まった 棚々を見て廻るのが愉しいのだけれど、 この日は生憎、十分…

気骨の字引

|雑記| こないだ、帰ってテレビをつけたら『ケンボー先生と山田先生 〜辞書に人生を捧げた二人の男〜』と云う番組がかかって居た。三省堂の字引『新明解国語辞典』の誕生及び製作における裏話や諸事情について語られたドキュメンタリで、観たのは中程辺りからであったのだが、いやはや、なかなか面白い話であった。あれ?もしや拙宅のもこの字引でなかったかしら・・・と早速に確認したところ、やはり新明解は第三版。 字引は元々、女学生の頃に買い求めた『広辞苑』第四版を使って居たのだけれど、ご存知のよに…

独逸君

|モノ| |雑記| 件の丸眼鏡であるが、見目同様かけ心地も実に宜しく、 早くも馴染んで、すっかり気に入りとなった次第。 濃淡の在る、程好い濃茶が落ち着いた佇まい。レンズは一見すると真丸だが、横幅に比べて上下が数ミリだけ短くなって居る。全体的に中ぶりの作りで、レンズの大きさ以外に不安材料の一つであった一山ブリッジは、幅も広過ぎず位置も丁度良く、着用中にズレて落ちてくることも無い。その上、四千円程の価格であるにも拘わらず、大変しっかりと細部まで良く考えて作られて居て、ちいとも安っ…

横暴と情緒

|雑記| こないだようやっと咲いたばかりの桜が、 今日にはもう、すっかり葉桜となって居て、 是にはさすが、気の毒なことと想う。 しかし、気の毒なのは桜だけに非ず。 歯医者へ向かう道行きは、晴天ながらも 昨日の春の嵐の名残りで、風が凄まじく、 南風だと思えば、北からの風に変わり、 そうと思えば今度は西、とまるで節操が無い。 嗚呼、歯医者へ行くだけでも気が重いのに。 春と云うのは、さながら女王気質で、 誰からも愛されて居るのだ、と云う自負から、 こうした横暴な我儘が許されるものと…

主の居ぬ間

|雑記| 組合の旅行で沖縄へ出掛け、 二泊三日を過ごして南国より戻れば、雪。 その気温差、凡そ二十度と云うので、 時差ボケならぬ、気温ボケ甚だしい。 人生初の留守番にお下の病も気掛かりであった 若旦那はと云えば、主の心配を他所に、 すこぶる元気な上、病もすっかり良くなった風。*1 案外、主の居ぬ方が気楽に過ごせるのか? 若旦那への土産には、やちむんの皿を。 Aちゃんには、同じくやちむんの湯吞みと 小さな素焼きのシーサーを買い求めた次第。 旅日記は追って後程。 *1:今回、残念…

お年頃

|雑記| 不惑を迎えて早々、腰を痛めてしまった。 或る日の無理な中腰に冷えの重なったのが 恐らくは原因かと思われるのだけれど、 嫌なぴりぴりを感じつつも、若旦那の通院で 暫し放置してしまったのがいけなかったか。 いよいよ以って耐え難くなったもので、 鍼灸整骨院へ通うことと相成る。 針を打ち、灸を据え、 電気を流した温湿布でうとうとし、 ときに超音波治療で悶絶。 体の歪みを整え正して貰うなどする内、 ようやっと屈んで靴下が履けるまでになった。 背中から臀部までテーピングを施して…

新しい一月

|雑記| 大晦日は墓参りにおさんどん。 元旦に親類宅での新年会。 正月も二日になって、ようやっと体が空くも、 特に何処へ出掛ける訳で無し。 年末から取り掛かって居たカーディガンを ちくちくと編み進めるなどして過ごし、 ささやかな休みを終えた。 暦が一巡し、新しい一月が始まった。 若旦那は主の世話の甲斐在ってのことか、 相変わらず艶やかで滑らかな毛並みを保ちつつ、 しかしながら、冬の猫の常として、 ふくふくと皮下脂肪を蓄えて居る。 昨日は水道管が凍てついたまま、夜を越した。 そ…

謹賀新年

|雑記| 新年明けましておめでとう御座います。 皆様にとって、良き一年となりますよう。 今年の元旦のお参りは、 人々でごったがえす大きな神社を素通りし、 散歩がてらにてくてく歩いて、坂の上の小さな神社へ。 急な坂道を登り、細い石段を登り。 ここは人の常駐する神社ではないから、 こんもりと茂った仄暗い木立の中は、 しんとひっそり、厳かな静けさ。 お賽銭入れて、柏手二つ。

ご挨拶

|雑記| 大晦日が命日である母方の祖父へ墓参り。 松林を背にし、墓前に手を合わせた後、 食堂にて昼食。カキフライ定食を食す。 父は自ら打った蕎麦を親類筋へ配るため、 ひとり台所で黙々と蕎麦打ち。 もう随分と前から恒例となって居る。 天麩羅の担当は、私。 夕刻実家を訪ねる前に、一旦自宅へと戻り、 夜具を取替え、洗濯機を回し、部屋を掃除する。 一年の過ぎ行くのが、年毎に早くなってゆく。 この一年。 日々を丁寧に過ごして来たろか。 何かを積み重ねて来たろか。 年の終いには、いつもそ…

年の瀬随想

|雑記| いつ頃からか。 年の瀬の、気忙しくも賑々しい空気を 肌で感じることが難しくなった気がする。 想えば昔は元旦に商いをする店なども、 一部を除けば殆ど無かったから、 年の瀬が近付くと、方々の店々を廻って 人寄せの準備や正月中の入用を済ませ、 念入りに掃除された玄関先には、 何処の家でも、正月のための御飾りが置かれた。 そうやって年を送り、年を迎える心づもりを、 折り目正しさを、暦に感じ入ったものだったが、 その暦の薄らいだ近頃では、元旦から店が開き、 備えなどせずとも、…

ゆきて帰りし月曜日

|雑記| 午後早いうちに、この年最後の散髪をすませてさっぱりした後、ホビンズ君は小一時間電車に揺られて『ホビット 思いがけない冒険』を観に行くことにしました。出かけるにはあまり良いとは言えない、寒いような寒くないような、雨雲のどんよりと広がるやっかいな天気でしたが、この機会をのがすと、おそらく年内には無理でしたし、どうしてもすてきな気晴らしが必要だったのです。八方ふさがりという言葉がありますけれど、何しろ近頃のホビボときたら、実にどこを向いてもまったく身動きがとれずに、すっか…

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