双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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猫と人

|猫随想| |本| 再び女たちよ! (新潮文庫)作者: 伊丹十三出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/06/26メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (25件) を見る先日のエントリ(→■)の冒頭で触れたのが、この伊丹氏の名エッセイ『再び女たちよ!』である。折角の機会なので、同書に収録され、同じく猫について書かれた「我が思い出の猫猫」の中から、ひとつ素敵な箇所をご紹介したい。 氏は「どうして猫が好きなの?」「ねえ、あたしとコガネとどっちが…

詰め込む

|本| 出発点―1979~1996作者:駿, 宮崎徳間書店Amazon ぐだぐだと身動きの取れぬときは、無駄に抗わず、 只読んで詰め込むのが良い。そのうち体の内側から じわじわと何かが湧き起こって、先の見通しが立ってくる。 分厚い本書を、あちこちランダムに読むのが好きだ。 何処から読んでも、何処を読んでも、良い。 |蹴球| ■カンピナート第22節 ミラン VS ナポリ ミラン 0 − 0 ナポリ ■カンピナート第23節 ウディネーゼ VS ミラン ウディネーゼ 1 − 2 ミ…

耳まで暖かい帽子

|手仕事| |本| 『編みものワードローブ』より「耳まで暖かい帽子」なんぞ編んでみた。編みものワードローブ作者: 三國万里子,スタイリング:岡尾美代子,横浪修,中辻渉出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2010/09/16メディア: 大型本購入: 15人 クリック: 385回この商品を含むブログ (29件) を見る はい。正面向いてご挨拶。 お次は横顔。ついでに後ろ姿も。 この、一寸ヘンテコで愛嬌の在る風貌。 はに丸か?ペジテのアスベル王子か?と云った格好だが、 何せ私は…

アランの衿つきカーディガン

|手仕事| |本| 一週間程前に取り掛かった、三國氏による『アランの衿つきカーディガン』が、何やら思いの外、早くに仕上がってしまいましたヨ。*1 当初はテキスト表紙のカーディガンを編もうと考えて居たのですが、どう考えてもぱつんぱつんな着姿となりそうでしたので、アラン模様の方にしましょう、と。けれど糸の色はやっぱり青が良いので、少し暗めのコバルトブルーの糸を選んだ次第。 こちらが完成品。先ずは正面と後姿をば。 この、しっかりと余裕の在る大きさが良し。 今回のアラン・カーディガン…

苦瓜三昧と二、三の事柄

…ばかりで、そうなると当然、写真の方とて 気抜けた寝姿ばかりである。芸の無いのは、お互い様か。 |本| おお!今年も出ますヨ!三國氏の新刊。 勿論、早速に予約しました。ムフフフ。 きょうの編みもの作者: 三國万里子,スタイリング:岡尾美代子,長野陽一,中辻渉出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2011/09/16メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 190回この商品を含むブログ (23件) を見るこの表紙のカーディガン、素敵だ…。 嗚呼もう、待ち遠しいったらないねぇ。

正統の洒脱

|本| ヨーロッパ退屈日記 (文春文庫 131-3)作者:伊丹 十三発売日: 1976/07/25メディア: 文庫度々、想い出しては頁をめくる愛読の一冊である。昨晩も、寝床の上でつらつらと拾い読みなどして居たのだけれど、「銀座風俗小史」と題した、当時の若者のファッション事情を綴る考察の中に、こんな件りが。 時代は進化しているのであろうか、それとも単に移り変っているのであろうか。若ものたちの趣味が、このような低い次元で、根無し草のように漂っていることは困ったことだと思うのです。…

そんなことをずっと考えて居た

|映画| |本| 前日エントリにて、『風の谷のナウシカ』について触れたので、折角だから書いておこうと想う。ラピュタを最も好きな作品に挙げたものの、やはりナウシカを外すことはできない。何故ならここで描かれたテーマは、以降も氏の作品の根底を成してゆくからである。古代のラピュタ人は極めて高度な文明を築き上げ、恐ろしい破壊力を持った兵器を操ったが、土(自然)を捨てたが故に自ら滅んでいった、と語られる。『もののけ姫』も又、物語の舞台が古の日本と云う相違こそあれ、圧倒的な荒ぶる自然の力、…

山模様

…が見当たると云うし、 山道とて同様。それを知りつつ出掛けるのは、さすがに 利口とは云えまい。空になった皿を隅に寄せれば、 日課宜しく、短い小さな揺れが冷やかしに訪れた。 こんな風に素敵な山模様を前にして、手も足も出ぬ。 舌打ちし、苦々しい心持ちして、煙草を巻く。 |本| 若き日の山 (yama‐kei classics)作者: 串田孫一出版社/メーカー: 山と溪谷社発売日: 2001/01/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る珈琲を淹れ直す。行けずとも、心馳せる。

This quiet moment

|音| |本| 白黒の頁を辿る胸中に、穏やかな静寂の響きを留める。 6 Cello Suites (Dig)発売日: 2007/10/09メディア: CD小さな家―1923作者:ル・コルビュジェ発売日: 1980/01/01メディア: 単行本

簡素で明朗

…渋めで素敵です。) |本| 猪谷六合雄スタイル―生きる力、つくる力 (INAX BOOKLET)作者:猪谷六合雄,INAXギャラリー企画委員会発売日: 2001/06/15メディア: 単行本(ソフトカバー)さて。その猪谷氏の暮しぶり、人となりの窺える本書。僅か七十頁程の作りではあるものの、既に絶版となった著書より抜粋された文章や、氏自らの手による貴重な写真も、ふんだんに盛り込まれて居る。特に小屋好きにとっては、山小屋に関する頁が愉しく、各小屋小屋の見取り図、工夫、設えなどの詳…

猪谷さんの靴下

|本| |手仕事| 編み物を嗜む方であれば大抵は、中途半端に余ってしまった毛糸をお持ちかと思う。或る程度の残量なら、他の糸と合わせるなどして、小物を拵えることも出来ようが、ほんの僅かばかり残った余り糸と云うのは、使い道にも難儀することが多く、結局、保存袋へ仕舞われたままとなりがちなのではなかろか。私の手元にも、長さ太さ其々まちまちの余り糸がいい加減に貯まり、はて。これらをどうしたものかしらと、いよいよ考えあぐねて居たところ、例によって 『暮しの手帖』 が助けとなった次第。 暮…

益々蔓延中

|戯言| |本| 本屋を徘徊中に発見。 やれやれ。山ガールとやらの騒ぎも 遂にこんなところまで来てしまったか。 ランドネ 12 2011年 2月号作者: ランドネ編集部出版社/メーカー: エイ出版社発売日: 2010/12/21メディア: 雑誌 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見るええと、何々。 “あったかほっこり”を楽しむ、真冬のアウトドア? ミニダッチでじっくりコトコト料理を召し上がれ? もこもこブーツでいく週末の牧場旅? いつだかの 『フィガロ』 も相…

『暮しの手帖』のアランセーター

|手仕事 |本|| 是はもしや、年内に仕上らぬのでは…と思われた件のアランセーター。 何とか仕上りました。しかし。如何せん、デカイです。*1 しかも、男っぷりが宜しいと云いますか。何しろ、ごっつい。そもそもアランセーター自体、海の男たちのものだったのですから、それで当然なのですが、このセーターの仕立て方が独特なのと、糸の太さと針の号数を変えて、テキストの指定よりも大きめとなるよに編んだので、尚更です。 意気揚揚と自分用に編みましたが、もしかすると、父のところへ行くやも知れませ…

鍋焼きうどんとアラン編み

|手仕事| |本| 日中はさほどでもなかったのに、日が落ちた途端、急に冷え込んできた。足元のうす寒さに、堪らず膝掛けを取り出して重ねる。嗚呼。こんな夜は、鍋焼きうどんが食べたいものだなぁ。 さてさて。十月に入ってから取り掛かって居た、アラン編みのカーディガン。「遅くとも年内に仕上れば良い」 と云うくらいの、気長な塩梅に進める予定であったのが、其処はやはり、せっかちの哀しさか。前後の身頃や左右の袖など。各パーツの合間合間に、休みつつ、気分転換の小物を挟みつつ、結局は三週間程で仕…

実用と有意義な暇潰し

|本| ロープワーク・ハンドブック Outdoor作者: 羽根田治出版社/メーカー: 山と溪谷社発売日: 2003/03/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 25回この商品を含むブログ (7件) を見る 私がロープワークを覚えたのは、もう随分と遥か遠い昔のことである。ロープを束ねておくときの ”エビ結び”。 ”もやい結び ”や二つの紐を繋ぐときの ”テグス結び” など、今でも日常生活の中で自然と使って居る幾つかを除けば、”筋交い結び” やら ”南京結び” なんての…

捕らぬ羊の毛算用

|本| |手仕事| 待ち遠しかったぞ!編みものワードローブ作者:三國 万里子発売日: 2010/09/16メディア: 大型本 去年の散々世話になった 『編みものこもの』 から一年。 ”ワードローブ” の名の通り、小物だけでなしに、 セーターやカーディガンまで。何処を切っても実に 三國氏らしい、ぴりりの絶妙に効いた作品を集めた、 是また素敵なテキストが、今年も出たのでありました。 先ずはざっと見て、それから一つ一つをじっくりと。 毛糸で刺繍を施したものが幾つか。刺繍は不得手で …

女学生手帖

|回想| |本| |音| 先日、鳩山郁子氏について書かれた非常に興味深い考察 →■ を読み、ふむふむと深く頷く。氏が実は、ステレオタイプな少女漫画の洗礼を殆ど受けて居らぬこと。それ故なのか、既存の漫画の枠に自身の描きたいものが当てはまらず、やがて 『ガロ』 にそれを見出したこと。編集者であった父上の影響で、手塚治虫やつげ義春、水木しげるなどを読んで育ったこと、などなど。また、その作風や構造に関しても (足穂は云わずもがなだけれど)、既存の漫画そのものからよりも、むしろ当時のニ…

This day

|本| いったいどれ程ぶりの雨だろう。 うねる気圧に鈍い眠気が呼応する。 ”本当の眠気” には未だ遠い。 「ひとつの壁が隣の壁になんて言ったか?」 「角のところで会いましょう!」 そう。あのお話でも雨が降って居た。 ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)作者: サリンジャー,野崎孝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1974/12/24メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 112回この商品を含むブログ (251件) を見る

先生と怖いお話

|小僧先生| |本| The Gashlycrumb Tinies作者:Gorey, Edward発売日: 1997/10/01メディア: ハードカバー 先月のと或る日。不意にお泊りにいらした先生が、扉付きの本棚に立て掛けてあった、一冊の小さな絵本へ目を留めた。エドワード・ゴーリーによる、大人のためのダークな寓話 『The Gashlycrumb Tinies Or, After the Outing』 である。絵本と云ったって何しろ、「A is for AMY who fe…

ロールパンは温かく、甘かった。

|本| 大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)作者:レイモンド カーヴァー発売日: 2007/03/01メディア: 単行本 『ささやかだけれど、役にたつこと』 世渡りに草臥れ、世知辛さに辟易となっても。 この短い物語の頁をめくる度に、想う。 何処かの町の名も無き心善き人が、 ”ささやかだけれど、役にたつこと” に 日々をこつこつと費やして居ることを。 そして私自身も又、そうありたいと。 両の掌で、野の草の栞をはさむよに、 そっと。心へ留めなおすのだ。 哀しい物語の終いに灯った小…

遠い列車の音でめざめると、ママがいなかった。

|本| |回想| アメリカン マヨネーズ ストーリーズ作者: 秋山晶出版社/メーカー: ビジネス社発売日: 1997/11メディア: 大型本 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る その昔、キューピーには 「アメリカンマヨネーズ」 と云う商品が在った。パッケージは薄い青。塩気も酸味も抑えた軽やかな味と、何より、雰囲気の在る洒落たCMや広告がひどく気に入って、主にサンドウィッチのためだけに、冷蔵庫へ買い置いてあったのを憶えて居る。そもそもがそれほどポピュラー…

夜風

|縷々| |本| 喉の中頃が何やらいがいがとして居て、 その上、頬の辺りもがざがざと乾いて 水っ気が薄く、どうも塩梅が宜しくない。 季節がちいとも季節らしい顔とならず、 照ったり降ったり曇ったり。はたまた やれ寒いの、やれ暑いのとなれば、 まぁ無理も無いことか、と髪を梳く。 尖ったお月さんの真上に、煌煌と星ひとつ。 まるで何処かの国旗みたいだな。 間抜け面の頬杖。無粋なくしゃみ。 須賀敦子全集〈第7巻〉どんぐりのたわごと・日記 (河出文庫)作者: 須賀敦子出版社/メーカー: …

静かの緑

|本| 僅かの晴れ間のさあと去らぬうちに、 窓の外へ、瑞々しい山の緑を眺めやる。 今年は未だ、山靴を履いて居ない。 山のパンセ (集英社文庫)作者: 串田孫一出版社/メーカー: 集英社発売日: 1990/06/20メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る

春の阿呆

|本| ここより臨む山の頂が白い。聞くところによれば、 積雪凡そ二十五センチ。不穏な色した分厚い雲が 山肌をゆっくり、ぬうと滑るよにして降りて来る。 北からの風は滅法冷たく、辛うじて覗いて居た 空がすっかり是に覆われてしまうと、間も無く 雨を降らせ始めた。季節は確か春、の筈であるが。 全く誰の仕業であるものか。知りたいものだ。 新版 指輪物語〈8〉王の帰還 上 (評論社文庫)作者: J.R.R.トールキン,J.R.R. Tolkien,瀬田貞二,田中明子出版社/メーカー: 評…

香り草入り兎肉シチュー

|本| 春の奴め、油断した途端にすっとぼけやがって。 気温、一桁。寒さに手はかじかみ、肩は強張る。 そんな訳だから、当然客足も遠退き疎らだもので、 頁をめくる時間にだけは事欠かぬ。皮肉なものだが、 抗ってどうにかなる、と云うものでもあるまい。 新版 指輪物語〈7〉二つの塔 下 (評論社文庫)作者:J.R.R. トールキン発売日: 1992/07/01メディア: 文庫

思春期よ永遠なれ

|雑記| |本| J.D.サリンジャー逝く。享年九十一。 かりに十万回行ったとしても、エスキモーはやっぱし二匹の魚を釣ったままになってるし、鳥はやっぱし南に向かって飛んでるし、鹿も同じように、きれいな角とほっそりしたきれいな脚をしてあの水たまりの水を飲んでるはずだ。それから胸をはだけたインディアンの女も、相変わらずあの同じ毛布を織り続けてるだろう。何一つ変わらないんだな。変わるのはただこっちのほうさ。 ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)作者: J.D.サリンジャー,野崎…

地味好み

|手仕事| |本| 編みものこもの作者: 三國万里子出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2009/09/01メディア: 大型本購入: 12人 クリック: 117回この商品を含むブログ (52件) を見る 昨冬初めて取り組んだ編み込みも、帽子や手袋などの小物を 幾つか仕上げる内に、随分と慣れてきた。あれだけ敬遠して 取り組まずに居たと云うのに、今ではあの地道な作業過程が 愉しくて仕方無いのだから、人とは実に不思議なものである。 現在本書より、二つ目のフェアアイル柄ベレーを製…

霧のむこう

|電視| |本| 先週末に放送された 『須賀敦子・霧のイタリア追想』。 後からゆっくり観ようと想ったのだが、今回も録画に失敗。*1とは云え、こんなことも在ろうかと、当日はちゃんとテレビで放送を観て居た。番組自体は、須賀敦子と云う女性の人生を、ざっと早足で辿った内容で、生前の須賀を知る人々が彼女を語り、ナレーションと映像と。その合間に作品の朗読が挟まれる、と云った風。しかしながら、たったの一時間では、やはり物足りなかった気もする。できることなら、一時間の一回きりでは無くて、フラ…

季節

|本| |モノ| ムーミン谷の十一月 (講談社青い鳥文庫 (21‐8))作者: トーベ=ヤンソン,Tove Jansson,鈴木徹郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 1984/10/10メディア: 新書購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見る 十月も半ばの頃となると、いつも決まって読みたくなるのが このお話なんだな。嗚呼。ともすると、冬以外の季節はずっと、 冬の来るのを待って過ごして居るよな気がする。何故なら 冬にまつわるあれこれの想いを、心に仕…

ピリリの塩梅

|本| こんな素敵な編み物本が出て居ましたヨ!*1 編みものこもの [ 三國万里子 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > ライフスタイル > 手芸 > 手芸ショップ: 楽天ブックス価格: 1,404円 表紙の色味や佇まいも、作品の写真も素敵。 しみじみとかあいらしい中にも、ピリリが 丁度の塩梅に効いて居て。(ここ重要です!) 編み込みのミトン、帽子にマフラーと靴下も少し。 早速にでも編みたい小物が幾つか在って。 嗚呼。何て愉しいのだろ。そわそわする。 確かに是は、編み物のテキ…

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