双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

ロールパンは温かく、甘かった。

|本|



『ささやかだけれど、役にたつこと』  


世渡りに草臥れ、世知辛さに辟易となっても。
この短い物語の頁をめくる度に、想う。
何処かの町の名も無き心善き人が、
”ささやかだけれど、役にたつこと” に
日々をこつこつと費やして居ることを。
そして私自身も又、そうありたいと。
両の掌で、野の草の栞をはさむよに、
そっと。心へ留めなおすのだ。
哀しい物語の終いに灯った小さな灯りが、
本当に温かく、しみじみと味わい深い。

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