双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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フェアアイルヨークのセーター

|手仕事| 先週末から取り掛かって居た、丸ヨークのセーター。昨晩に仕上がる。 ヨークの編み込みに辿り着くまでは、前身頃、後ろ身頃、両袖と、ひたすらにメリヤス編みの砂漠の続く道のり。しかしながら、背筋を正すよな。差し詰め硯に墨を磨るが如き静寂の心持ちで、それもまた宜しいのである。 □□□ こちら完成品。 仕上がりは、小さ過ぎず大き過ぎず。 寸法の塩梅も色合いも丁度良い。 フェアアイルの丸ヨーク部分へ寄ってみましょか。 愉しい編み込みと、その裏側であります。 しかし。 其処へ辿り…

鍋焼きうどんとアラン編み

|手仕事| |本| 日中はさほどでもなかったのに、日が落ちた途端、急に冷え込んできた。足元のうす寒さに、堪らず膝掛けを取り出して重ねる。嗚呼。こんな夜は、鍋焼きうどんが食べたいものだなぁ。 さてさて。十月に入ってから取り掛かって居た、アラン編みのカーディガン。「遅くとも年内に仕上れば良い」 と云うくらいの、気長な塩梅に進める予定であったのが、其処はやはり、せっかちの哀しさか。前後の身頃や左右の袖など。各パーツの合間合間に、休みつつ、気分転換の小物を挟みつつ、結局は三週間程で仕…

毛糸と風景

|手仕事| アラン編みのカーディガンに取り掛かって 数日が経ち、後ろ身頃をじきに編み終え ようとして居る。元来がせっかちな質故に、 いつもならば、つい気が急いて他の部分も 続けて編んでしまうところなのだけれど、 一先ず小休止。合間に小物を挟むなどして、 のんびり構えて。今年はじっくり十分に、 時間をかけて仕上げたい、と想って居る。 アラン編みに強く心惹かれて止まぬのは、 複雑な編み模様の習得や、行程そのものの 愉しさに依るのは勿論だが、雄雄しく堅牢な、 その無骨の佇まい。編地…

捕らぬ羊の毛算用

|本| |手仕事| 待ち遠しかったぞ!編みものワードローブ作者:三國 万里子発売日: 2010/09/16メディア: 大型本 去年の散々世話になった 『編みものこもの』 から一年。 ”ワードローブ” の名の通り、小物だけでなしに、 セーターやカーディガンまで。何処を切っても実に 三國氏らしい、ぴりりの絶妙に効いた作品を集めた、 是また素敵なテキストが、今年も出たのでありました。 先ずはざっと見て、それから一つ一つをじっくりと。 毛糸で刺繍を施したものが幾つか。刺繍は不得手で …

仕事着考

|モノ| |手仕事| 昔から仕事着 (作業着) の類。所謂 「ワークウェア」 と云うのが好きで、実際の仕事は勿論、普段着るものにも色濃いよな気がする。子供の頃から、叔父らが工場で着る 「ツナギ」 も好きだった。着古して色褪せて。工業油の染みだの、ほつれだのが沢山できた、無骨で堅牢な佇まい。母方の祖父がノコの目立てをするときに付けて居た、分厚いデニム地の作業エプロンも。父方の祖父の藍染の半纏も。其々の仕事に其々の仕事着が在って、其々の確固とした佇まいが在る。仕事に人となりが宿り…

クマと飲むお茶

…いか、と独り言つ。 |手仕事| ざっくりとした風合いの紺色の生地を使って、 丈長のスカートを拵えたいのだけれど、肝心の 生地が無いので、手に入るまでお預けだなぁ、 と考えて居た矢先。数年前に買い求めてあった 花柄の生地が、カーテンを縫った分を引いても、 未だ充分に余って居たのを、ふと想い出し、 試作も兼ねて、先ず是で一着拵えてみることとした。 新たなミシンでの作業は、実にすいすいと捗って 心地が良い。ファスナー付けやら、ベルトやら、 タックやら、少しばかり手の込んだ作りではあ…

畳半分在れば

|手仕事| かれこれ一月程前となるだろか。手仕事周りのための ”ささやかな” 作業場を、店の隅っこへ拵えたのである。 数年前に拵えた作業場*1は、次第次第、Aちゃんの読書スペエスとなって久しかったものだから、是は気前良く彼女に譲る形とし、目鼻の先へ作業場をお引越しすることとした訳なのだ。しかしながら新たなスペエスと云うのが、以前のと比べて随分と手狭い上、採光も全く無い。実に隅っこも隅っこ。壁と出っ張りとの僅かの間に在る、文字通りのデッドスペエスなのだけれども、幸いにコンセント…

地味好み

|手仕事| |本| 編みものこもの作者: 三國万里子出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2009/09/01メディア: 大型本購入: 12人 クリック: 117回この商品を含むブログ (52件) を見る 昨冬初めて取り組んだ編み込みも、帽子や手袋などの小物を 幾つか仕上げる内に、随分と慣れてきた。あれだけ敬遠して 取り組まずに居たと云うのに、今ではあの地道な作業過程が 愉しくて仕方無いのだから、人とは実に不思議なものである。 現在本書より、二つ目のフェアアイル柄ベレーを製…

ピリリの塩梅

…方が無いのだなぁ。 |手仕事| 暫く前より、秋冬のスカートを拵えようと、 フランネルで青に深緑のタータン柄の生地を 探して居たのだけれど、なかなか想うよなものが 見付からず、途方に暮れかかって居た矢先。 先日の出先で手頃な着分生地を見付け、一旦は 思案したものの、是ならまぁ良いかしら。と、 結局買い求めてきた次第。フランネルではないが、 化繊の入ったやや厚めの生地で、布落ちも丁度の、 紺地に深緑と辛子色で格子の入ったタータン柄。 型紙を当て鋏で裁断したら、後はミシンでタタタ。…

寒空に似合う色

|手仕事| まっさらな毛糸が手元に届いて、*1 さあ。今年も編み物の季節が始まるよ。 先ずは濃紺の糸で、マフラーに取り掛かろう。 先日ふと、自分用に編んだマフラーと云うのは、 たったの一本きり*2であるのに気付き、 ならば手始めは、寒空に映える深い紺色で。 太い糸だから凝った造りにせず、ざっくりと、 シンプルな鹿の子編みで拵えることにする。 編み方自体は至って単純なのだけれど、 何処か垢抜けないのと、ぽこぽこの編地が好き。 実は前もって、このマフラーにくっ付ける 手製のタグを…

薄甘い午後

|日々| |手仕事| この冬は、手袋を幾つ編んだだろか。 細い雨のそぼ降る、とろりの金曜は客足も遠く、 ほうじ茶と珈琲飲み飲み。黒豆を薄甘く炊いたのを つまみながら、一日中、編み針を動かして居た。 先週仕上がったラグランのセーターは、今日、 初めて袖を通した。胸の上の切り替えから、 鹿柄の編み込み模様が、ぐるりと入って居り、 随分とゆったりめであるわりには、思いの外 軽くて、一枚でも充分あたたかい。 如何にも手編みと云った風なのが、丁度良い 匙加減の野暮ったさで、小さな愛着が…

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