|お嬢| の検索結果:
|猫随想| |お嬢| 先月末のリリース以降も、剣菱は律儀に日参して居る。 手術の痕もすっかり癒えたと見え、木登りする身ごなしも俊敏、食欲も旺盛で元気な様子であるのだけれど、毎日こうして彼女を見る度、相変わらず割り切れぬ想いがちくりと痛んだ。私の行いは正しかったのか、正しくなかったのか。是で良かったのか、良くなかったのか。はっきりとした答えを得ぬまま、漠然としたまま、相変わらず苦さだけが残る日々が続いて居た。この何とも煮え切らない、胸苦しい、手詰まりな感じ。この苦さ。確かに知っ…
|猫随想| |お嬢| 今日、剣菱をリリースした。あたたかな日中だった。丸四日をケージの中に過ごした剣菱は、ちいとも暴れず、おとなしいものだった。幾ら養生のためとは云え、狭いところへ閉じ込められて、快適であった筈などなかろうけれど、ご飯をしっかり食べ、大も小もしっかり出し、そして兎に角よく眠った。それも今日でお終い。表へ向かってケージの扉を開け放ち、さあ、外へ戻りな。と云うと、剣菱は少し迷った風に前足を出しては引っ込め、暫くケージの中に留まって、ゆっくり時間をかけて表へ出た。そ…
|猫随想| |お嬢| 一昨日、水曜の夕刻。ようやっと剣菱を無事保護することが出来た。本当に長い辛い日々だった。しかしまぁ、たった一匹の雌猫のことでこんなに苦労するとは、まったく思いもよらなんだ。否、私が自分で勝手に思い詰めてしまっただけのことなのであって、当の剣菱には何らの咎も無かろうよ。しかし、どうしてあの日、剣菱はあんなにあっけなく捕獲器にかかったのだろか。 ストッパーの僅かな調整ミスが原因で失敗したが、剣菱は既に二度も捕らわれかかって居り、以来、どんなに空腹であろうと、…
|猫随想| |お嬢| 実はここ暫く、体調が芳しくなかったのである。食事がろくろく喉を通らず、夜もしみじみ眠れず、仕事に立てば動悸がしたり息苦しくなったり。まことにお恥ずかしい話だが、剣菱捕獲のプレッシャーから精神的にすっかり参ってしまい、にっちもさっちもゆかなくなってしまったのである。 それと云うのも、一旦仕切り直しとなった捕獲計画。剣菱に合わせて焦らず参ろう、などと考えて居たのに、正月が明けて少しした頃からか。時折大きくアオアオと鳴きながら、オスの野良猫が付近をうろつき出し…
|雑記| |お嬢| 昨日の剣菱捕獲が断念せざるを得ぬ結果となり、早く何とかせねば、と焦っていたのであろう。 夕刻近くに現れた剣菱を、今度こそと躍起になるも、そんな具合だから苛々があちらさんにも伝わるのか。当然上手くゆく筈も無い。まして若旦那をお医者へ連れてゆく予定も在ったため、余計に苛々として居たのだと想う。結局、計画も途中に諦めてお医者へ行くこととしたのだけれど、余裕の無い気持ちから、若旦那を無理に急かしてしまう。突然の尿路閉塞からひと月。尿検査の結果も異常無し、もう大丈夫…
|雑記| |お嬢| ■用意周到に進めて居た”剣菱年内捕獲計画”を、本日いよいよ決行。数日前には赤ひげ先生の所へ連絡し、不妊手術の予約済み。捕獲の段取りも準備も万端にして挑んだのである...が。あえなく撃沈。段ボールハウスの中へ豪華な山盛りの餌を仕込んで出入り口を見張るも、何か異変を察知したのか、出たり入ったりでそわそわの剣菱。小一時間ねばったが結局、今回は諦めざるを得ず、赤ひげ先生に電話。「まぁねぇ、是ばかりは野良ちゃんだから仕方無いよ」と、一応明日ぎりぎりまで待って下さると…
|お嬢| ■十一月某日 洗濯物を干して居たら、お隣の奥さんが箒で剣菱を塀の上から追っ払って居たので、挨拶がてら「この野良、どこから来るんでしょうねぇ」などと、それとなく探りを入れてみる。お隣ではここ二・三ヶ月程に姿を見掛けるよになり、しかし奥さんは、猫は元より生き物全般が好きでは無いので、庭先をうろつかれて困って居ると云う。そこで、何とか人馴れさせ、捕まえて不妊手術を施し、できれば里親を探してやろうかと考えて居ること。そちらに一切迷惑の掛からぬよに配慮するので、是非給餌をお許…
|お嬢| 件のへんてこ模様の黒白野良(以下”剣菱”)であるが、 ここ二週間程の間、店の裏手に日参して来て居る。 初めのうちこそ、細道を隔てた隣家の塀の上で 香箱なんぞ組み、こちらの様子を覗って居たのが、 我々の”ゆっくりまばたき”*1にも、同じく ”ゆっくりまばたき”で応じてくれるよになって、 野良なりに慣れてきたと想われるものの、やはり そこは野良だけあって、相変わらず警戒心は強い。 差し出した手に対しての「シャー」は勿論のこと、 近寄ればささと身を隠すなど、距離は容易に縮…