双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

いろんな四角のアランセーター

|手仕事|


『編みもの修学旅行』より「いろんな四角のアランセーター」仕上がる。

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十年以上に渡って着倒して、すっかりボロになったセーターとカーディガン各一着ずつ。更には若旦那のガジガジ被害でご臨終となったセーター一着に、結局は父へと貰われていったのが()一着。とこの一・二年の間に四着程のセーター類が消えた所為で、何やら箪笥の抽斗の中が寂しくなってしまった。
それではいっちょ新たなセーターでも編むか、と意気込んで十一月に編み始めたのが、先頃何とかかんとか仕上がった次第。毛糸は指定糸(パピー・ブリティッシュエロイカ)より若干太目のウルグアイウール糸で、こげ茶色。是を指定の9号針で編んだのだが、途中でどうもゲージが大き過ぎると気付き、針の号数を9号から8号へ下げて一から編み直し。
身頃はほぼ寸法通りに編み上がったのに、両袖は…あれ?何だか寸法が小さくないか?嗚呼、恐らくはハニカム模様がメインで入って居る所為かも知れぬなぁ、と。ハニカムが大きく入ると編地がぎゅっと縮むので、部分使いは別として、積極的にはメイン模様に持って来ないものである(笑)。はて、どうしたものか。苦肉の策として、袖の中へ詰め物をぎゅうぎゅうと詰め、スチームをかけて暫く置いてあるのだが、果たして少しは伸びてくれるかしらん。もしくは着て居る内、徐々に伸びていってくれることを願いたい(笑)。

他にも、こげ茶はやっぱり地味過ぎたかなぁ。どうせなら、明るいブルーグリーンみたいなのが良かったのかなぁ、などなど。幾つか苦く思うところは在るのだけれど、折角、時間と手間をかけて編んだのだものさ。多少の難など気にせず、冬の寒空の下このセーターを着て、早足でさっさか歩こうじゃないか!と思うのである。


◆◆◆


襟から肩と裾。
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【左】襟元のデザインはボートネック。今まで編んだセーターでは初めてじゃないかしら。
【右】裾はスリット仕立て。このセーターのデザインでは、ココが重要なポイントと思われる。


こちらはテキスト写真。*1
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三國氏曰く『もしわたしが'60年代のダブリンでアランセーターをデザインするならば』がテーマ。アランセーターが街着として広がっていった時代を想像しながらデザインしたのだそうで、成る程。体に沿うよなつくりだとか、襟の形だとか、模様の塩梅だとか。ちょっぴり現代風なエッセンスが効いて居て、女の子のお洒落な街着と云った感じだな。


|本|


アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行

アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行

今にして思えば是、三國さんが「ほ〇日」に囲われちゃう前、文化出版局から出た最後の一冊なのだよなぁ。だからかも知れないけれど、いつものとぼけた独特の味わいの中にも、ぐぐっと気合いや覚悟みたいな姿勢も感じられて。文章の割合が多いこともあり、単なる編み物のテキストってのじゃなくて、三國さんの編み物への深い想いがいつも以上にしみじみと、ありありと綴られて居て、読むと胸がきゅうとなったり、思わずクスっとさせられたり、おーっ!すごい!となったり。何だろ、ズバリ”三國万里子の集大成”と云うのかな。実にそんな気がした。そして修学旅行だけれど、どこか卒業旅行みたいにも感じられて、ちょっぴりしんみりしたのだった。
そもそも、彼女の唯一無比の天衣無縫やチャーミングさは、誰かが囲ったりすることなんてできぬ筈。思惑なんてもっての外だ。いつか解放されて娑婆へ戻って来て、縦横無尽に毛糸で暴れて欲しい、と切に願うばかりである(笑)。

*1:モデルさんが着るとこんな風だけれど、私の場合は腕がパツパツだろなぁ…(笑)。

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