双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

ホリスティックご飯事情:其の一

|モノ| |猫随想|


拙宅の猫らの健康管理の要である、ご飯事情。昨年よりホリスティックケアを学び始めて以来、実践を重ねながら色々と形になってきた事柄について、ここへまとめようと幾度か試みたのだが、何せこうした全体を分かり易くまとめるだとかの類が滅法不得手なもので、ああでもないこうでもない、と書き足して居る間にぐだぐだと長いものとなってしまったため、一旦お蔵入り…。再度改めて書き直してはみたたものの、長いことには変わらず(笑)、そんな訳で結局は数回に分けることとした。
あれこれと探り実践する中で強く感じたのは「それがどんなに良かろうと、続けられなければ意味が無い」と云うこと。とっ散らかって居て恐縮ではあるが、同じよに感じ、ホリスティックケアの考えに基づきながらも、手間暇の点や経済的にも無理がなく、猫も主も愉しく続けられる方法は無いものか?とお悩みの猫飼いさんに、幾らかでも参考となれば幸いである。興味の在る方は、宜しくお付き合いのほど…。


さて。「医食同源」と云うよに、健康の要は先ず日々の食からである。食べるものが体を作り、それが健康にあらわれる。本来であれば良質の肉や野菜、穀物などを使い、自然食と呼ばれる手作り食を拵えるのが最も理想的なのだろうが、有機食材の調達やそれにかかる費用、手間暇などを総じて考えれば、是をきっちり実行するのはなかなか容易ではなく、実際、拙宅では非常に難しい(笑)。
ただし新鮮な生の食材、例えば野菜や果物、肉など。或いは生でなくとも、食材の栄養素を大きく失うよな処理のされて居ない食材の摂取が、犬猫の健康にとって非常に有益なことは事実であり、従って是を上手い具合に、無理なく日々の食餌へ取り入れることができれば、実に素晴らしいじゃないか。ならば拙宅では、無理なく出来る範囲でどう云う方法が在るかしら、と。
幾つかの試行錯誤を経た後、ようやっと現在実践中の「良質のドライフード+新鮮な食材+栄養補助食品」 つまり「ドライフードを主食として、そこへ週のうち三回程度夕食のみ、良質のウェットフードと野菜のペーストなどをトッピング。栄養補助となるハーブや酵素などのサプリメントは、基本的に毎食加える」と云う形へ辿り着き、そして日々続ける中で、猫たちの被毛や体形、行動の変化など、目に見える手応えを確かに実感できて居る。更に、主軸となるメインのドライフードも、時折幾つかの違ったカリカリを混ぜる、或いは交換してみるなど、所謂”フードローテーション”と云うのを取り入れると、食に対して我が儘になったり偏ったりせず、従って、病気や何らかの事情から食事に制限が必要となった場合や、商品の変更や廃盤などと云った不測の事態が起こった場合でも、慌てたりせずに済む。又、こうした食癖の改善以外にも利点が在る。
即ち、質の良い栄養素を含む様々な食材を摂ることは、バランスの偏りを解消し、それが健康な体を作り、免疫力や自然治癒力を高めることへも繋がる、と云うことだろか。こう聞くと意外に思われるかも知れないが、”食べさせてはいけない食材”(及び、食べさせない方が無難な食材)さえしっかり把握して気を付ければ、実は犬も猫も”食べても良い食材”と云うのは案外多様なのだ。例えばキウィやバナナと云った果物類は抗酸化作用や酵素を豊富に含んで居り、ごく少量であれば上手く食餌に取り入れたい食材であり、ほぼ完璧なアミノ酸スコアを持つ卵も良質なタンパク源として便利な食材である。ただし、何れも幾ら体に良いとは云え、摂り過ぎは当然不具合を生じるし、一頭一頭の個体差が在るので、其々の様子を見ながら、其々に見合った適切な量や形態、方法で与えることにくれぐれも注意し、全てにおいて常に過ぎることの無きよう心掛けたい。
忍びちゃんに関しては腎臓の件が在り、与えるカリカリの種類が限られるため、あれこれとローテーションを組むのは難しいのだけれど、特に健康面で問題の無い若旦那や剣菱嬢はメインフードとは別に、比較的成分値の近い、容量300gや400gの小さなフードを幾つか買い置いてあり、必要に応じて適量混ぜて出すなどして居る。食べるものの目先が変わって愉しいのは、動物だって同じなのだ。


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製品リニューアルに伴う成分値の変更などで、ここ数か月の間に多少の入れ替わり()などは在ったものの、現在は概ね以下の品が主軸のフードとなって居る。


■若旦那&剣菱嬢のメインフード。

【保証成分】粗タンパク質:27.5%以上 粗脂肪:10.5%以上 粗灰分:7.0%以下 粗繊維:4.0%以下 水分:9.0%以下 【その他】カルシウム:0.9% リン:0.8% カリウム:0.62% ナトリウム:0.26% マグネシウム:0.07% 代謝エネルギー】333kcal / 100g
*詳細な成分・原材料など→

尚、赤字の項目について補足を。公式表記ではこの数値が逆で”リンが0.9のカルシウムが0.8”とあるのだが、双方の望ましい比率は一般的に”リン1に対しカルシウムが1〜1.4”とされるため、このバランスを疑問に思い「この製品はカルシウムの値がリンよりも低いが、特に問題は無いか?或いは、サプリメントなどで別途カルシウムを足した方が良いか?」と代理店に問い合わせたところ、後日「本国イタリアへ確認した結果、表記ミスでリンとカルシウムの数値が逆になって居たことが分かった」との回答が在った。と云うことで、利用者の皆様。赤字が正しい数値だそうです。



■忍びちゃんのメインフード。

【保証成分】粗タンパク質:27.0%以上 粗脂肪:9.0%以上 粗灰分:9.0%以下 粗繊維:7.0%以下 水分:10.0%以下 【その他】カルシウム:0.60% リン:0.50% マグネシウム:0.09% 代謝エネルギー】368Kcal/100g

こちら*1を一袋(1kg)に

【保証成分】粗タンパク質:26.0% 粗脂肪:15.0% 灰分:5.5% 繊維:3.0% 粗炭水化物:41.5% 水分:9.00% 【その他】カルシウム:0.95% リン:0.65% カリウム:0.65% ナトリウム:0.35% マグネシウム:0.07% 代謝エネルギー】363.8kcal / 100g
*詳細な成分・原材料など→

こちらを二袋(300g×2)ミックス。


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■ローテーション用のフードは小袋で。

若旦那&剣菱嬢には

などを時折ミックスしたり、そのまま出したり。


忍びちゃんも兼用なら

が”適タンパク・適リン”なので大丈夫。免疫も強化できるのが良い。


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■ドライフードに合わせるウェットフード。*2

など、なるたけ質の良い安全なものを選びたい。何れも、肉以外の素材は入って居らず、故に如何にも「お肉!」と云った風なのだが(笑)、容量200gでたっぷりな上、他のグルメっぽいウェットと比べたら価格もかなりお得じゃなかろか。因みに、ウェット混ぜご飯が週に三回の拙宅では、一缶200gが三頭でおよそ四回分(一頭につき一回量は凡そ16gほど)となる。


■皆の愉しみ、おやつもね。

おやつの選択は結構悩ましいところで、簡単に入手しやすい市販の品の多くが、あれこれ怪しげな合成添加物を含んでいるし、プレミアム・ナチュラルフードのメーカーが出すおやつ専用の商品も在るには在れど、容量の割には値が張るため(笑)、拙宅ではアニモンダ社のこちらをおやつとすることを考え付いた。様々な味と形の粒がおやつ向きだし、たっぷり400g入りで七百円台とお手頃価格。何より安心安全品質なのが嬉しい。
【追記】このエントリをアップしてから間もなく、アニモンダ製品の値上げが施行され、この商品も二百円の値上げに…。


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つまり、一汁一菜。主食のドライフードへ、肉や魚のおかず(野菜を加えても)に、栄養たっぷりのスープの汁物を足す、と考えれば分かり易いだろか。おかずだけでも手作り食にできれば尚良しだが、そうでなければ、質の良い肉や魚が素材のウェットフードを使えば良いし、補助食品のサプリメントをぬるま湯に溶かしたスープは、ビタミンやミネラルなどの栄養と一緒に水分もたっぷり摂ることができる。野菜を与える場合は、みじん切りかペースト状にしたものを小さじ一杯程度に、にんじんや大根、小松菜、胡瓜、芋など。新鮮な生をすりおろしたり、さっと軽く茹でたものを潰したりして、消化吸収のし易いよにして加えたい。
因みに、特に健康面で問題の無い猫であれば、動物性タンパク質:野菜類:穀類 の配分は「7:2:1」程度とざっくり考えると良い。猫のご飯はあくまでも動物性タンパク質が主役なので、野菜や穀物などは少量で十分なのである。
何れにせよ、大切なのはあくまで無理なく続けられる範囲内で、出来る限りの良質なプレミアム・ナチュラルフードを選ぶことかと思う。毎日のことであるから、金銭的に負担になれば当然続かないだろうし、ああだこうだとやり過ぎて疲れてしまっては元も子も無い。あまり難しく考えず、情報に振り回され過ぎず。身近な素材も活用しながら、我々自らが愉しみながら、猫たちの食生活が改善できれば良いのだ。
拙宅の場合は、原材料や品質が良いと云うことを大前提とした上で、その理念に共感できるよな、信頼のおける会社の品であることを基準に、ナチュラルフードの中でも「この価格帯なら続けられる」と云う品を選んで居る。条件的に厳しい中で納得できる組み合わせを見付けるまでは難儀したが、現時点では主にとっても猫にとっても、なかなか良い選択なのではなかろかな、と。


【次回、其の二。サプリメントのお話へ続く】

*1:ただ、このフード。通常利用する幾つかの店舗の何れでも取り扱いが無いので、是だけを他所の店舗で購入するのが結構な手間な上、欠品も度々なので、他での見直しを検討中。

*2:時間に余裕の在るときなどは、自分の食事を拵えるついでに、鶏肉と野菜を茹でて細かくするなどして、手作りのおかずをトッピング。完全手作り食は無理でも、たまのこの程度なら負担にならない(笑)。

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