双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

秋の散歩道

|日々| |太極拳|


三週間前に通り掛かったときには、八重咲きの芙蓉が
きれいな黄緑色の和菓子みたいな丸い蕾をつけ、
ふんわりした桃色の花を風に揺らして居たのが、
いつの間にか終わって、今は金木犀の橙色と入れ替わって居た。
農家の庭先には背の伸び過ぎた、剣弁高芯咲きのバラ。
畑のぐるりを青いサルビアや小菊、孔雀草らが彩って、
冴え冴えとした秋の空気に、歩を緩め深呼吸などしたりする。


ここ暫くは、股関節から腰回りの調子が芳しからず、
しばしば稽古を休みがちだったのだけれど、久々の稽古で
体を動かすに連れ楽になった。特に進歩(ジンブー)の動きは、
股関節から大腿部の痛みに効くようで、今更ながら、目から鱗
進歩の繰り返しの中で、鼠径部をしっかりと伸ばしたり、
股関節を開いたり、お腹に力を入れて仙骨をくっと内へ入れて、
骨盤を真っすぐに立てるだとかの、そうした姿勢や動きが
丁度、座骨神経痛には良いのかも知れないなぁ、と思う。


稽古を終えた帰り道には、足取りも気分もふうっと軽くなって居た。
実を云うと、この四年の間に、肝心の太極拳以外の部分で色々と
面倒に思うことが増えてきて、何と無く気が重くなって、
気付けばつい、稽古から足が遠のきがちになって居たのだけれども、
やはり太極拳は好きだし、こうして体の不調にじんわり効いてくれる。
余計な雑音を聞き流し、”太極"(=ニュートラル)に至るべく鍛錬しよう。

鉢の上にも三年と小さなお嬢さん

|庭仕事|


■台風の後もバラたちは元気。葉の傷や小さな枝折れなど多少の痛みは在れど、みるみる回復して居る。秋の葉の、落ち着いた佇まいの中にも、実に瑞々しいこと。
今年は用土づくりを工夫したり、肥料をぼかし肥料に変えてみたり、バーク堆肥のマルチングにニームケーキを混ぜてみたり、と資材の一寸した手加えやお世話の見直しなどを行った甲斐在ってか、病害虫の被害も少なかったし、あの猛暑を乗り切って秋を迎え、兎に角、お嬢さん方の樹勢が健やかで美しいのだ。特に葉の色ツヤや質感が素晴らしく、少々の虫食いなど物ともせずに、モリモリと威勢良く茂って居る様は、嗚呼。まったく見飽きることが無い。
無農薬のバラ栽培においては、しばしば「三年の辛抱」と云うらしいが、思えば拙宅のお嬢さん方の多くは、丁度今秋で丸三年。バラ苗自身が無農薬でじっくりと育って、病害虫に負けぬよな自力をつけ、モリモリと樹勢が逞しくなるまでに、およそ三年くらいかかると云うことか。そこへ至るまでの間の多少の病気などには根気良く対処し、長い目で見守ってゆく大らかさが必要なのだろ。
私の場合は”大らか”と云うよりも、大概が大雑把で楽観的な質なので、こうした栽培法に向いて居るのかも知れない(笑)。


■実は先週、もう一人新たなお嬢さんが加わったのであった(笑)。

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ブラッシュ・ノアゼット (ush Noisette)
ノアゼット、薄桃色、小輪、ポンポン房咲き、中香(ティー、スパイス)

棘が少なく扱い易い枝に、直径3cm程の小さな薄桃色した砂糖菓子みたいな花が、房状になって咲く強健種。四季咲きに近い繰り返し咲きとのこと。拙宅には小輪のバラは無かったので、きっとかあいらしくも印象的なアクセントになってくれることと思う。


                  ◆◆◆◆


今朝見たら、小さいのが一輪だけ咲いて居た。

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届いた中苗は良く分枝し、わさわさと健康的で、更に嬉しいことに二本程の枝先へ、ちっちゃな蕾がびっしり。待機中の蕾は十個くらいの房状なので、咲いたらさぞや賑やかなことであろう。
小瓶へ一輪咲いたのを切って差し、香りをゆっくりかいでみると、ティー香と云うよりムスク香に近いよな気もする。爽やかでふんわりと程好い素敵な香り。

秋支度

|日々|


オールドローズのお嬢さんたちが、次々と秋の返り咲きを見せて居る。*1
こんな風に皆が秋のバラを見せてくれるのは、今年が初めてのことで、
春に比べると花は小ぶりで、秋のバラは色濃く味わい深いのが良い。
咲き方にしても一斉に咲くのでは無く、ゆっくりしみじみと咲いて、
花全体を掌で包むよにしてあたためると、上品な香りが上がってくる。

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”ヴィックス・カプリス”と”マダム・アルフレッド・キャリエール”。
特にキャリエールがこの時期に咲いたのは、恐らく今までに無かった筈。
用土や施肥、お世話の内容など、少しの手加えや塩梅でこれ程違うものなのだな。
いちばん乗りだった”サフラノ”は台風で散ってしまったが、まだまだ蕾が待機中。


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若旦那は寝台にできた陽だまりを見付けて、うとうと。
ここ数日で空気が急にひんやりとしてきて、朝晩の肌寒さに戸惑う。
早速に敷物とカーテン、夜具などを秋冬のものと取り換えた。


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猫たちの寝床も秋支度。
ぎゅうぎゅうとなって、暖をとる。

*1:新入りさんたちを除く。

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