双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

三月雑感

|雑記|


じくじくとした重たい気持ちのまま冬を越し、
もがきと呆然と脱力らが交錯する中に春を迎え、
分厚い覆いを脱ぎ去ったところで、ようやっと息を吹き返す。
僅かな希望の、ほんの小さな光の粒が見えた気がして、
この先に続く道が確かなのかどうかは分からぬけれど、
心細い信念を大事に掌で包みながら、進んでいこうと思った。

やれるだけのことをやり切ったなら、後はなるようになるだろ。
灯りの無い道へ灯りがともって、先の方が明るく見えてくるまでは
何とか辛抱して一歩一歩。時間がかかっても前へ歩いてゆくのだ。

冬を越したオールドローズのお嬢さん方が、ここ数日の間に
すくすくと育って緑を茂らせて居る。(小さな蕾までつけて!)
施肥が遅れてしまって少し心配したけれど、杞憂だったみたい。
このまま健やかに五月を迎えてほしい、と心から願う。

何とか無事に三月を終えられた、かな。
一喜一憂右往左往しながら、ひと月。またひと月と。
大きな望みは無いから、ただ心穏やかにひと月を終えたい。
そうやって、小さくとも細々とでも営みを続けられたら、それで良い。
春休みの小学校は外周の桜が、もう散り始めて居る。
見上げた木々からこぼれる光は薄く色づいて、とてもやわらかだった。

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