双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

十月雑感

|日々|


先週に突如暴走した謎の蕁麻疹らしきは、一先ず薬で治まった。
「原因不明」と云うことは、即ち原因が明らかでないので、
あれこれ考えたところで切りが無いから、深追いは止すけれども、
昨日、瓶の牛乳を一本キュッとやったらば、程無くして腹がシクシク。
嗚呼。こりゃもう、間違いなく消化器系が弱って居るのだわなぁ、と。
胃腸が弱って居るってことは、免疫力も弱って居るってことで、
季節柄に加えて、長く続く新型某によるストレスも在ろうし、
アルコール消毒液の使用も大いに関わりが在ろうし、*1
そして、そこへ微妙なお年頃云々も重なって居るに相違なかろう。
まぁ、そんなこんなである。


昼に豚汁を拵える。是におむすびを足して、お終い。
胃腸の弱って居るときは、無理に働かせず休ませるのが宜しい。
ところが気付いたら大根は無いわ、豆腐も葱も無いわで、
やれやれ。何だか具の寂しい豚汁となってしまったのだが*2
そうは云っても、豚汁の体は成して居り、まぁ是は是で良し。
フウフウハフハフ。しみじみ味わいながら頂いたらば、
胃袋の内側からじんわりと広がった熱が、背中の方へまわって、
やがて、体全体がぽかぽか温まってきた。旨し。


空は曇天。風が冷たくて、じきに雨でも降ってきそう。
窓の外を眺めやり、ぼんやり。
午後の珈琲を飲み終えてから、革靴磨きの支度をする。
こないだの台風の湿気で、うっすらと黴が生えてしまって、
ささっと拭いただけにしてあったのを、しっかり手入れせねば。
ブーツが四足に短靴が二足の計六足。久々の”しっかりお手入れ”である。
作業の間は只ひたすら無心になれるのが好きだ。
靴を手入れすることだけに、ぎゅっと意識が集中できる。
そうした集中の後には、実に心持ちが清々として、晴れ晴れとして。
勿論、靴がきれいになるのは嬉しけれど、この集中と清々の感じだとか、
支度から始まって、靴磨きの作業自体に愉しみが在るのだよなぁ、と思う。


十月に入って少しすると、先月までの粛々とした程好い賑わいが
ぱたりと止んで、何だかすっかり様子が変わってしまった。
帰省して居た学生さんたちが、学校へ戻ったことも在るだろうし、
急にすとん、と肌寒くなってしまった所為も在るのかな。
さすがに夜具をフランネルに換え、寝間着もキルティングのを出した。
十月はもう半分が過ぎて、師走の尻尾がじきに見えて来る。

*1:何しろ私はお肌がか弱いのである(笑)。

*2:豚肉の他は、人参と蒟蒻としめじ。仕上げに生姜をすりおろして加えた。

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