双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

数字だけが全てじゃない

|忍び| |雑記|



忍びちゃんのワクチン接種のため、お医者へ。前回、体重増加を指摘されてから、凡そ一年。給餌量を減らして地道な減量に取り組んだ結果、実に何と。1.1キロの減量に成功したヨ!「頑張りましたねぇ。腎臓ヘ負担を掛けないためにも、是以上増えないようにね」と先生。
でもって、恒例の血液検査も行なった訳だが、案の定、今回もクレアチニンの数値のみが上昇(他は全て正常値の範囲内)して居た。その数値から先生は、忍びちゃんが四段階在る腎不全の”ステージ2”で、既に多飲多尿などの臨床症状が出て居る筈です、と仰り、そして更に血管拡張剤の投与を提案された。ううむ。どうしたものか...。
今の今まで、忍びの漢方薬服用については、特に知らせて居なかった訳だけれども、ここへ来て初めて薬の話が出たもので、是はやはり知らせねばなるまい。あの先生、実は...と、控えめに漢方服用の旨を告げたところ「そうなんですか。うん、分かりました。一応、お薬のパンフレットをお渡ししますので、お持ち下さい」と、無理には勧めない様子であったが、食事について聞かれた際、現在は準療法食を与えて居ると云うと、完全に療法食へ切り替えるよに指示された。


さてさて、しかし。ステージ2との診断、実際どうなのだろか。忍びに行なって居る検査の類は、現在まで血液検査のみ。実のところエコーやレントゲン、尿検査などは未だ一度も行なって居ない訳で、血液検査の数値一つだけで診断されても、それでは腑に落ちぬのである。お医者が一方的にあれやこれやと検査を追加しないのは、確かに良心的と云えば良心的なのだろうし、心配なのであれば、私の方からこれこれの検査をお願いします、と申し出るのが筋なのかも知れぬ。件の臨床症状についても、日々忍びを見て居る中で、症状以前に、多飲多尿の顕著な兆候は特に感じられない。そもそもが、昔から水は良く飲む質(若旦那も同様)であり、それを多飲と呼ぶのも違う気がするし、小水にしたって、多いときでも日に三回程度だ。ううむ、是をどう考えたものだか...。
普通であれば、こうした診断に動揺したり、不安に駆られたりするのであろう。私が単に暢気者なのか、或いは懐疑的過ぎるだけなのか。しかし現実に、忍びは健やかなのだ。もしかすると健やかに見えるだけで、病はひたひたと中で進行して居るのかも知れぬが、だとしても、それについての十分に納得のゆく材料も未だ得て居ない訳だから、クレアチニンの数字だけで判断するのは、一寸待って下さいよ、と。仮にステージ2であるとした場合、先の血管拡張剤のよな薬の投与は、あくまで西洋医学的対症療法である。それによって目的の症状を一時的にコントロールすることはできても、原因の解決にはならず、又デメリットも伴う。病の根本にアプローチする、体そのものを整えながら機能を上げる、などと云った考え方の漢方医学とは、治療法も異なろう*1
先天性の腎疾患を告げられて以来。ずっと漢方を続けて来て、決して大きくなれないと云われた忍びちゃんが、減量を指示されるまでに育ち過ぎ(笑)、儚げでしおらしかったのが、見る見る生意気...もとい活発になった。それに、腎臓系の数値がほぼ正常値内に治まって居るのも、漢方薬の確かな効果である。こうして忍びの体が、漢方の支えによって健やかに保たれて居るのは、紛れも無い事実なのだ。
帰宅後、漢方先生に検査結果を添えて相談したところ、漢方先生もやはり同様のお考えのよで、現時点での血管拡張剤の使用については避けるべき。数字だけが全てではありません、と。私は決して、何が何でも漢方薬信者と云うのでは無い。けれど、生活の質と健やかさを保つことを第一に、当面はこのまま漢方で良いじゃないか、と考えて居る。只、食事に関してはこれを機に、やはり純粋な療法食へ切り替えた方が良いのかなぁ*2



忍びちゃん、減量ビフォア・アンド・アフター(笑)。

【左】一年前。5.8キロ。【右】現在。4.7キロ。スリムになって、男っぷりも上がったヨ?

*1:勿論、どちらも其々に得手不得手の分野が在るし、病によっては、双方の特徴を生かして併用する上手い方法も在る。実際、若旦那の尿路結石の治療がまさにそれだった。

*2:是は是で、何を選ぶかとかね、色々と厄介なんだヨ...(笑)。

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