双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

梅雨の晴れ晴れ

|太極拳|


全く梅雨らしからぬ土砂降りだが、本日も午後から稽古。今日の稽古は少人数と云うこともあって、いつもとは一寸異なり、久々にビデオカメラで各々の歩法や套路を撮影。正しくできて居らぬところを確認して、改めて自覚し、しっかり直してゆこう、と云う内容である。自分の動きが如何様であるのか?を客観的に確かめるには、こうして撮影したものを観る他無く、貴重な機会だもので、皆、緊張で戦々恐々としつつも、何故か意欲的(笑)。
いざ、撮影したものを確認してみると云うと、やれやれ案の定。弓歩の姿勢で前足へ重心をかける際に、腰が斜めに入って体の軸が傾いで居たり、退歩で後ろへ持ってゆく足が、内側へ入り過ぎてしまって居たり。何れも一寸した体の癖なのだけれど、この一寸が曲者なのである。先生曰く「無意識にやり易い、楽な姿勢と云うのは、普段の生活の中でいつの間にかついてしまった、体の癖によるもの。自分では真っ直ぐのつもりでも、平行なつもりでも、必ずどちらかに偏って居たりね。だから正しい姿勢は、一寸違和感が在るものなんです」嗚呼、確かにそうだ。成る程、成る程。先生の指導を受けた後で再び撮影すると、今度はOKが出た。自らの套路は勿論、他の生徒さんのを観る間も、全員が真剣そももの。
稽古が終わる頃には、皆、晴れ晴れとした表情で、実に良い雰囲気だったなぁ。きっと、今まで自分の套路が不安だったり、自信が持てずに居た人も、何かこう、コマが一つ先へ進んだよな。そんな手応えが在ったのだ、と想う。

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