双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

するり、ちょこん

|猫随想|

連休の狂騒から世の中が正気に戻った所為か。
珍しく静かな、のんびりとした、土曜の午後。
軒下で爽やかな風に当たりながら、鉢植えなど
いじって居たら、剣菱嬢が散歩からご帰還。
暫くの間、少し離れた陽だまりにゴロリ。
寝そべったまま、花がら摘みを眺めて居たので、
チッチッと呼びかけると、一度大きくぐーっと
のびをした後、ゆっくり傍まで歩いて来た。
と、私の右脛に、黒い尻尾が、するり。
「え!?」
すると、今度はしゃがんだ背中に、小さな頭が、ちょこん。
嗚呼、確かに。確かに触れてくれたのだ...。
我々が知り合ってから、およそ一年半。
思いがけぬ剣菱からの初めての接触は、
あまりに突然で、とても控えめであった。
ほんの一瞬の、僅かに残ったその感触を、
そっと大事に。掌に包んで、心へ仕舞った。
とても嬉しかったよ。剣菱、有難うね*1

*1:しかしながら、こちらからのお触りは、未だ未だ厳禁なのであるが...。

<