双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

ハードボイルドな獣ブローチ

|手仕事| |本|


羊毛フェルトで、獣ブローチなんぞチクチクと製作して居る。

羊毛フェルトの動物ブローチ

羊毛フェルトの動物ブローチ

実のところ本書を手に取るまで、巷で人気の羊毛フェルト細工とやらには、てんで興味が無く、又、縁も無かろう、とばかりに思って居たのだけれども、いやはや。思い込み撤回である。何しろ、こんなブローチなら是非とも作ってみたい!(そして、是非ともくっ付けたい!)と創作意欲をわくわくと掻き立てる素敵な獣たちが、わんさかなのである。世間一般で”カワイイ”と云われて居るよな、妙にキャラクター化された”魂を抜かれた”かあいらしさには、ちいとも惹かれることが無いものの、本書に登場の獣の皆さんは、しっかりと意思の在るハードボイルドな面構えで、その辺の安っぽい”カワイイ”なんかと一緒にするなよ、とばかりに挑戦的なのである。
さて。「作るぜ!」と決まったら、先ずは手始めに基本的な材料と道具を一揃い、買い求めねば。材料は下地用の羊毛フェルトと、着色用に、使用頻度の高そうな色ばかり四色が、其々少量ずつ入ったパックを二種類。土台の布フェルトやブローチピン、差し目など。道具はスターターキットも在ったのだが、特に必要無い品も幾つか含まれて居たため、マットや針など、必要な品だけを個別に買って余分な出費を抑えた*1。材料と道具で計三千円弱。道具は壊さぬ限りは長く使えるし、材料の羊毛フェルトにしても、ブローチを山程拵えるに十分の量である。足りなくなったり、他の色が欲しくなったりしたときは、其の都度、必要に応じて買い足せば良いであろう。


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獣たち、全員集合。

愉しい仲間たち、か否か(笑)。この後も、作業途中の猫とワオキツネザルが一匹ずつ、待機中です。


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猫さんたち、二匹。
輪郭と下地の肉付け(数種類在り)のみテキストに倣い、
模様や面相などの細部については、好きなよに拵えた。

【左】第一号:何処かに居そうな、トラ君。ふてぶてしくも、何だかお育ちは良さそう(笑)。
【右】第二号:何処かに居そうな、一寸キツい面相の三毛姐さん。因みにこちらはボンドの乾き待ちにつき、未だ布フェルトの輪郭を仕上げカットして居ません。


こちらの二匹はテキストに倣って拵えた。

【左】第三号:アリクイ。目玉には3mmのビーズが指定されて居たのだけれど、是だけのために買うのも面倒なので、黒の羊毛を小さく丸めたものを差し付けました。
【右】第四号:チベットスナギツネ...の筈が、何やら残念なオオカミのよな、強面の犬のよな...。まぁ、どれでも良いです(笑)。尚、手元に無かった色については、適当にそれらしく混色したものを使いました。


獣の裏側。

獣をチクチク差しつけた土台の布フェルトとは別に、もう一枚、ブローチピンを取り付けたものを用意。二枚一緒に重ねて、おおまかに周辺をカットした後、ボンドでしっかりと接着し、完全に乾くのを待ってから、輪郭通りにカットして仕上げます。


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意気込んで取り掛かってみたのは良いが、何せ初めてのことなので、凹凸の塩梅や表情を出すのに梃子摺るわ、グラデーションはきれいに出せぬわ、仕上がりは荒いわ...。でも、ひたすらチクチクと無心にやって、段々と獣になって来るのが実に愉しいくて、すっかり夢中になってしまった(笑)。数をこなす内に上達するかしら。

*1:他にカッター(デザインカッターの方が使い易い)やボンド、クリアファイル等々が必要だが、これらについては手持ちが在るので購入せず。

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