双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

謎の水鉢その後

|若旦那|



相変わらず薄ら寒いのと生温いのとが、忙しなく入れ替わる日々ではあれど、それでも僅かながら過ごし易くなってきた気もする、今日この頃。若旦那の水飲み対策として、いつぞやに購入した謎の水鉢()も、ここへ来てようやっとその本領を発揮し始めた模様である。つい先頃までは全く見向きもされぬどころか、悪戯に手を突っ込んだり、おもちゃ(飲料水の王冠)を水没させたりするだけのものと化し、むむう。案の定、こいつもお蔵入りかしらん・・・と落胆、すっかり諦めかけて居ったのだけれども、やはり気温がなかなか上がらなかった所為で、水も冷たかったのだろ。数日暖かい日の続いた或るときから、突如として積極的にがぶがぶとこの水を飲むよになった。しかも、余程に是を気に入ったものと見え、元よりの水鉢を他所に、ふと気付くと、謎の水鉢の水ばかりを好んで飲んで居るのであった。
尚、時折覗き込むと、未だに王冠が水没して居たりもするが、あいつの趣味をとやかくは云うまい。*1


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などと油断した傍から、昨日今日と再び冷たい風が戻り、シャツの上へ一枚足さねば心許無いとあっては、折角薄手に取り替えたばかりの夜具の立場が怪しい。おいおい。暦も五月に入ってしまったのだから、そろそろいい加減に勘弁くれ給えよ・・・。と云うので、秋冬用の林檎型あったか猫ねぐらも、躊躇の狭間に未だ押入れへ仕舞えぬ有様である。

*1:しかし。つい昨晩に、掌大ほども在る通称”ネズミ餅”(キャットニップの詰まった平たいネズミ型のおもちゃ)が、水鉢内に大量の水を含んで溺れて居たのには、さすがに閉口であったヨ・・・。

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