双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

由無し事

|戯言|


■さしみ遊園の壊れた換気扇を、本日ようやく買い替えて取り付ける。放置も放置したり、凡そ二年越し。


■折りしも世はキリストの誕生前夜であったが、換気扇を買い求めに行ったホームセンターでは、早くも店頭に正月飾りが山と並び、その下へ置かれたラジカセからは、鏡餅を賛美する奇妙な歌が流れて居たのであった。


■若旦那が自らの毛繕いの後、それを覗き込む主の頬もなめてくれるのは、恐らく親切心からである風なので、さすれば実に喜ぶべき、有難いことなのであろうけれども、何せ猫の舌と云うのは目の荒い鑢のよなものであるため、是が如何とも耐え難く、しかしながら、折角の好意は有難く受け止めねばならず、その度にザリザリと感謝との狭間で、ぐぐぅと苦悶するのである。


■私は未だ一度も犬と暮らしたことはないのだが、もし犬を飼うのだとしたら、人間が意図的に作り出した愛玩犬のよな犬種ではなく、羊を追ったり、荷物や橇を引くなど、古くより人と共に働きながら暮らしてきた歴史を持つ犬が良い。犬と人とが何かを共に行い分かち合うことで得る絆と云うものに、実はこっそり憧れて居る。

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