|モノ|
電脳箱も新たとなったところへ、今度は
知り合いの米屋氏より、デジタルカメラの
お下がりを頂戴した。*1意図せぬ到来物。
お下がり故、些か型の古い品であろうが、
掌に乗せれば、指先の第二間接から上が
余る程の小ぶりさ。しかし、是を銀塩カメラに
比較し、便利だ何だと幾ら聞いたところで、
こちらはどうも納得がゆかぬと云うのか、
合点がゆかぬと云うのか。何しろ写真は
見る一方故、撮るに関して、ああだこうだと
云えた口ではないけれど、それでもやはり。
ファインダを覗かずして写真を撮る、と云う
行為に、気まずい据わりの悪さが付纏い、
割り切れぬ違和感を拭えずに居るのだ。
あの液晶の画面の映すものは、果たして
私がこの目で見たものなのかしら、と。
カメラと身体の間の、あの距離が悲しい。
新世紀を迎えて、もう十年が過ぎたと云うのに。
現像代の浮くのは、懐に宜しいかも知れないが。
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一先ず、カメラでカメラを撮ってみる。
*1:是でようやく、人様の携帯電話を借りずに記録が撮れる。