双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

魔が差す

|戯言|


お歳暮に高級和牛肉を頂戴した。”すき焼き用”と在る。
肉屋が届けに来たのが丁度、遅い昼の頃であったので、
二週間ばかし肉を口にして居ないなぁ、と二三枚貰って
牛飯を拵えることとし、生憎しらたきが無かったので、
乾物の缶の中へ春雨を見付けて、それを代替とした。


勿論、旨かった。


やがて刻は経ち、洗い物などして居ると、
何やら胸元の辺りが、ちくりちくりとする。
はて…。
気のせいかと想うも、程無くしてまた、ちくり。
ちょいと失礼、と奥へ引っ込み、シャツの中へ
恐る恐る手を探り入れると、茹でる前の乾いた
春雨の小さな欠片が、実にブラジャーの中より
出て来たのであった。経緯は依然不明である。

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