|映画| |縷々|
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント
- 発売日: 1997/11/21
- メディア: VHS
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どうしてかな。
この映画がテレビでかかって居ると、必ず観てしまうんだな。
そうして観る度にきゅうとする。もう充分に歳をとった筈だのにね。
或る日、自信を無くしたこの子の魔法が弱ってしまうのと同じに、
何かのどうかした拍子で、やっぱりひどく心の弱るときが在って。
何だか急に、とても。近くに在った筈の色んなものが、遠くなって。
それまで当然のよに想ってきたことが、突然、分からなくなるんだな。
あれ?こんな筈じゃ無かったのにな。と、折れる苦さを確かめながら、
拙さだとか、及ばなさだとか、足りないものだとか。そんなもの。
そう云うときは、うん。何故だかそんなものばかりが、目に付いて。
自分から当たり前のことを取ってしまったら、他に何が残るのだろ。
何が取柄なのだろ。そんなことばかり、うずうずと鈍く噛み締める。
幾らだって上に切りの無いのは、ずうっと知って居る筈だのに、
おかしなものだね。頭で分かって居ることと、心の中とは別なんだ。
けれど、映画の中で絵描きの姉さんが云うんだね。
描けなくなってしまったら。そんなときは描くしかない。
描いて描いて、それでも駄目なら、暫く描くのを止める。
描かずに放って、無性に描きたくなるまで待つのだって。
人なら誰だってそんなときが在る。仕事だとか。生き方だとか。
そんなとき、自分はひどくちっぽけで、何もかもが遠くなる。
でもきっと、其々の山小屋の夜が訪れるんだね。いつかは。
実を云うとね。この日記もそうだったんだ。
こうして日々。何かを書くことで、書くことを続けることで、
鍛えられるだろか。形を成すだろかと想いながら、それでも
書けば書く程。どんどん遠くなるんだな。言葉は幾らでも在る筈
だのに、掌からこぼれ落ちてしまって、何故だか見付けられない。
けれども結局、それを何度も何度も。只、折れたり戻ったりを、
何度も何度も、繰り返すしかないのかも知れないんだね。
そうする内に、歪でも何でも構わないから、自分なりの形だとか
匂いだとかが見付かったら良いなって。そんな風に想いたい。
拙日記を読んで下さって居る皆さん。心より有難う…。
そんなこんなで色々在りますが、うん。私は元気です。
*1:DVDのパッケエジよりも、こちらの方が断然好みなので・・・。