双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

春風と首筋

|雑記|


前髪を切ったことで思い切りもついたのか、先日。
暇な頃合を見計らい、いよいよ美容室にて散髪を。
何しろ、襟足の髪が手の付けられぬ状態なもので、
他には鋏を入れずに、後ろだけ短くして貰い、そのまま
伸ばしながら、いずれは前下がりのおかっぱの格好と
なるよにお願いしたのだが、是が案の定、と云うのか。
見事きれいに、所謂 「カリアゲ」 となってしまった。
いやいや、参ったなぁ。中学生以来だなぁ。
照れくさくも懐かしく想いながら、合わせ鏡の中を
しみじみと覗き込む内、次第に、悪くない気がしてくる。
否、ちいとも悪くない。鬱陶し気に所在無かった襟足は
実にすっきりとして、中途半端に残ったパーマネントの塩梅も
整え様によっては、何処と無くモガ風情と見えやしまいか。*1
いっそ潔く刈り上げて、嗚呼、何とも心軽やかであることよ。
未だ花冷えのする春先の風が、刈り上げたばかりの首筋を、
ひゅうと通り過ぎる。慣れぬ心地にひやっとするも、
曇り空などおかまいなしに、ひとり。口笛など吹くのだ。

*1:あくまで希望的観測。

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