双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

湯を沸かす

|徒然|


世の不躾や無粋から遠く在りたいものだ、と
常々心に想って居ったところで、自らが仕出かさぬ
よに心掛けて居るのは兎も角として、大概が、
不躾や無粋などと云うのは、こちらの都合に関係無く、
いつであれ何処であれ。向こうから勝手にやって来る
類のものであるから、不意に出くわしてしまえば、
やっぱり穏やかでは居られず、いがいがとなって、
くさくさと、やさぐれに傾いてしまうのであるなぁ。
一日の終いに、風呂へとっぷり浸かった後、
ちびちび甘納豆をつまみながら、熱いほうじ茶飲んで、
そんなものさ、と一晩寝れば、些細な憂さなんぞは、
翌朝には大抵、つるり、となるものだけれど。
繰り返す、と云うことはつまり、同じよなことを
幾度も経験すると云うことで、それは恐らく、
小さな忍耐を重ねることに他ならぬ、のではなかろか。
いがいがくさくさは、決して有難くは無いけれども、
日々のこうした繰り返しが、人を熟れさせてゆくのかも
知れないなぁ。何にせよ、図太く在りたいものである。

<