2009-02-09 月曜の匂い |日々| 目覚ましの要らぬ月曜の寝床を、ゆっくりと出て、 顔を洗い、窓を開け、箒をかけ、ちゃぶ台を拭く。 遅い昼食を摂った後、これと云った予定の無い午後は、 七割程まで進んだショールの編み棒を、ちくちくと 動かしながら過ごす。夕刻、煙草を切らして外へ出ると、 何処かの家から、夕飯の支度の匂いが流れてきて、 うっすらと日の傾いだ、薄暮の冬空に消えてゆく。 ひゅうとひとすじ。冷たい風に吹かれて、 カーディガンの襟を、きゅっと閉じた。