双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

冬至

|日々| |音|


風の強い日曜日。とつとつと暮れる夕空を眺め、
今日は冬至だねぇ。ぼこっとした柚子を手に手に、
のらりくらり、皆で話して居った筈だのに、
人の相談事を聞くなどして、やがて夜を迎えたら、
嗚呼、柚子湯。すっかり忘れてしまって居た。
気を取り直して、寝台の夜具を取り換え、
へこんだ羽枕の形を、ポンポン、整える。
鞄の中を整理したり、メモ帖に覚え書きなど
書き付けたりしながら、湿った髪の乾く頃。
明日が、目覚ましの要らぬ朝であることを想い、
こそっと小さく、独り安堵する。
未だ、風の強い夜。




Gideon Gaye

Gideon Gaye

季節柄だろか。近頃、懐古に寄る心・・・。

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