双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

珈琲少年

|日々|


最近になって良く来る、ひょろりの中学生少年。
初めの頃は、喫茶好きの母親と一緒に来て居たのだが、
前回は同級生の友人を伴って。そして本日は独りで。
少年は毎回必ず、シナモントーストと珈琲を注文する。
近頃は珈琲の飲めない大人の少なくない中、しかも
ブラックで嗜むと云う選択も含めて、なかなかの珈琲飲み
なのである。母親と来るときも、友人(エンドー)を
従えて来るときも、少年は大抵、本棚と席を行き来したり、
マイペエスに時間を過ごし、憩う佇まいも堂に入って居る。
今時めずらしいよな子ではあるのだけれど、学校では、
子供だけでこう云う場所に来ることが、ともすると
許されて居ないかも知れぬので、接客したAちゃんが
「校則では大丈夫なの?」 と訊ねたところ、
少年曰く 「僕も校則を調べたんですが、特に禁止されて
居ないので大丈夫みたいです。」 あら、良かった。
質問ついでと、珈琲についても訊ねてみれば、
「ちょっと友達の間で流行ってるんで。」と云う、
何とも不可解な答えが返ってきた。友達の間で??
流行って居るっ??否々。幾ら何でもそんな筈は無かろうから、
あくまで少年なりの照れ隠し、と受け取った我々は、
それ以上の云々を追求しなかったけれど。
もしかして珈琲同盟とか、珈琲結社とか?まぁ良い(笑)。
ちょっと一風毛色の変わった、中学生少年。
同級生の中では、さぞかし異彩を放って居るのだろな。

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