双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

いただきます ごちそうさま

|暮らし| |本|


知人の H さんが、午後、山程の野菜を届けてくれた。
畑からおろぬいてきた大根葉に、ころんと丸こい蕪など。
虫食いも愛嬌と、大根の葉はばりっとみずみずしい。
早速に台所へと運び込み、下準備に取り掛かる。
水洗いした大根葉は、根元のちょこんと赤ん坊みたいな
身の部分を切り落とした後、ざくざくと包丁で刻んだら
胡麻油と鷹の爪で炒め、醤油と味醂で味をつけて。
私の好物の常備菜のひとつで、こうして沢山拵えても、
毎日毎食口にするものだから、すぐに無くなってしまう。
切り落とした大根の赤ん坊も、立派な味噌汁の具。
蕪は身も葉も一緒に一口大、塩でもんだら重しをかけて。
ご飯が炊き上がるのを待つ間に、ついつい味見と称して
箸を伸ばしてしまうのは、行儀の宜しく無いことと知りつつ。
やがてご飯が炊き上がり、遅い昼食の卓に並ぶのは、
先程頂いたばかりの、泥つき野菜で拵えたおかずに、
味噌汁、トマトと卵の香酢炒めなど。炊き立てを
めいめいの茶碗によそり、浅漬きの蕪にちょろり、
醤油をたらす。育ち盛りの子でもあるまいに、
ぱくぱくと箸が止まらず、おかわりなどしてしまった。

[水曜日の一冊]

ようこそポルトガル食堂へ (私のとっておき)

ようこそポルトガル食堂へ (私のとっておき)

所変われば食も変わる。
ポルトガルの、料理と風土と人びとと。
皿に盛られた料理はどれもこれも、がっちりと骨太で力強い。
土地土地の食は風土がつくり出すと云うことを、しみじみ感じ入る。

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