双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

寒空とポッケ

|日々|


「厳冬」と云う言葉は耳慣れしないが、どうりで寒い訳だ。
昨晩より、床の中に湯たんぽを使い始めた。ついでにと、
仕舞っておいた膝掛けも取り出すと、途端に部屋の中が
寒い季節の様相となる。冬支度が整うと、何故だか、
夜更かしがしたくなって困る。日中も風がひどく冷たく、
近所まで買い物へ行くのに、去年に買い求めた、
分厚い紳士ものカーディガンを羽織って出たのだが、
買い物バッグを垂らした手先が、道中すぐにかじかんで、
たまらずポッケに差し入れた。首元から冷たい風が入り込み、
マフラーでも巻いてくれば良かった、と早足になる。
それでも心持ちは晴れ晴れして、早く冬にならぬかしら。
冬好きの暢気さで、すこんとした空を見上げ、立ち止まる。

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