双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

鳥とほくとほく雲に入るゆくへ見おくる

|縷々| |音|


つんと刺すよな冷たい空気が降りてきて、知らず知らず
肩をすくめては、両の腕をさすってしまう、帳の頃。
群青色した空に、真っ黒な山の輪郭がくっきり浮かぶ。
寒い寒いと無意識に呟きながら、濃い目の珈琲を淹れ、
落花生を器に一掴み。殻をむいては口に入れ、
ぽりぽりかじって、珈琲の入ったカップに手を伸ばす。
しんとした店内に、かさかさ乾いた落花生の音。
気が付けば、器の中は殻ばかり。


[金曜日の一枚]

This River Only Brings Poison

This River Only Brings Poison

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