双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

雨の日の人びと

|日々| |音|


郵便受けから新聞を取り出すにも、傘をささねばならぬ。
強い風に背中を押された雨は、勢い良く、寒々。
こんな土曜日は、大抵が緩やかに刻の進むものだ。
数こそ多くは無いけれど、雨の日に訪れるのは、
雨降りにだけ許される憩いを知る人びと。
本を読む人。物思いに浸る人。控え目なおしゃべり。
私は今日、珈琲を淹れ、紅茶を淹れ、パンを切り、
カップを洗い、台所に立ちながら、心の中でそっと、
お礼を云った。雨だからここへ来よう。
そんな風に思ってくれた、憩う人びとに。


[土曜日の一枚]

Heart & Crime

Heart & Crime


もう、そんな季節。

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