双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

長袖歳時記

|日々| |音| |本|


肌寒い秋雨のそぼ降る木曜日。
起きてすぐ、朝の空気に季節の匂いをかぐ。
箪笥の中から、きつね色のコーデュロイのズボン、
長袖のシャツと、少し厚めの靴下を選んで出すと、
ほんの一瞬。秋の鼻先に手が触れた気がした。


重ね着。セーター。ハシバミ色。
革靴。鉛色の空。こっくり珈琲。
日暮れは早まり、夜が段々長くなってゆく。


[Some Pieces of Rainy Thursday]
Navigators YardColour Green暮しの手帖 2007年 10月号 [雑誌]南蛮阿房列車 (光文社文庫)

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