双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

湿度

|日々| |音|


残暑の日曜日。つい数日前に感じた筈の
秋の気配は、一体何だったのだろ。
まとわりつくよな湿り気を帯びた熱風。
身体中の力が離れてゆくのを、だらりと感じながら、
夜の訪れるのを待つ、平坦で永いばかりの午後。
窓を隔てたアスファルトの路面から、溶け出したよにして
陽炎がゆらゆらとして居るのを、ぼんやりと眺めやる。
冷房から逃げ出して、台所に越し掛けると、
何処からとも無く汗がじわり、流れてくる。
こんな風な気だるさに、何考えるでも無く、
ただ寄り掛かるだけの心地よさを覚え、ふと
気が遠のくと、鈍い眠気に吸い寄せられた。

[日曜日の終わりの一枚]

ブエノスアイレス

ブエノスアイレス


店仕舞いの店内。
湿度の高い蒸す夜に聴く、カエターノとピアソラ
少しだけヴォリュームを上げる。

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