双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

日曜日の置いていったもの

|日々| |本|


朝から強い雨は続き、午後には雷も。
三時近くまで、誰一人訪れることなく、
ただただ、刻ばかりがのろのろと
過ぎてゆくのが、俄かに信じ難く、
まして、滅多に在ることでは無いし、
ちょっとした屈辱にも思えた。
空白を埋めるべく、掃除だの片付けだの、
やるべきことを、全てやり尽くした後で、
倦怠感だけが残る。確信めいた予感。
今日はもう、このまま終わるな・・・。
ますます酷くなる雨足を横目に、
午後四時。店を閉めることにした。
人生に、無駄なことなど一つも無い、
と云うのが、真実なのだとすれば、
恐らくこの、凡そ無益な日曜日でも、
何かの意味が在るのだろ。思い切って
早仕舞いしたお蔭で、かえってすっきりする。
少々屈辱的ではあったにせよ、不意に許された
ささやかな休息、と思えば良い気がした。


[日曜日の一冊]

イタリア好き

イタリア好き



不意の休息。手持ち無沙汰の夕刻五時。
部屋に寝転んで、つらつらと読んで居たら、
あれほど酷かった雨が、次第に遠くなる雷鳴と共に
去って行った。今頃晴れても、もう遅いけれど。

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