|音|
- アーティスト: Shack
- 出版社/メーカー: Marina
- 発売日: 2007/09/16
- メディア: CD
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薄曇りの冬空に僅かの陽がのぞいて、また陰ってゆく。
意図せずぽっかり空いた遅い午後。
ミルクティーを熱々で淹れて、チョコレートひと欠片。
こんな日、こんな空模様、こんな時間。
そうしてこのアルバムを聴いて居た。
冬は未だ、長いよ。
薄曇りの冬空に僅かの陽がのぞいて、また陰ってゆく。
意図せずぽっかり空いた遅い午後。
ミルクティーを熱々で淹れて、チョコレートひと欠片。
こんな日、こんな空模様、こんな時間。
そうしてこのアルバムを聴いて居た。
冬は未だ、長いよ。
『暮らしの手帖』のアランセーター、第三号である。
詳細はこちら(→◆)を参照されたし。
ほぼ気にならぬ程度となった腱鞘炎の、云わば”快気祝い”みたいなものだろか(笑)。昨年十二月に入ってから、ちびりちびり編み進めて居たのが、年明けの正月休み中に編み上がった次第。以前に幾度か編んで居ることもあって、要領を得てすいすい編めた。
肝心のアラン模様はごてごてして居らず、武骨ながら美しいデザイン。それに何しろこのパターン。実に着易い作りとなって居るのが最大の魅力なのだ。冬の朝の身支度でついつい手が伸びてしまう、そんな用と美を備えた頼もしい一着である。
毛糸は羊毛にアルパカの入った細めの並太糸、編み針は五号針を使用した。気を付けぬと紺だの深緑だのと、暗めの濃い色ばかりを選びがちなので(笑)、今回は普段あまり自分では選ばぬよな色を。毛糸の色名には「ゴールドオーカー」と在ったのだけれど、確かに渋めの金寄りの黄土色が落ち着いた色味で、なかなか宜しいのではないかしら。
◆◆◆
色んな伝統模様の入った編地。
◆◆◆
裏話。
実は一昨年、大の気に入りであった第二号の片袖の肘の辺りを、若旦那の悪癖でガジガジやられて、無残。直径五センチ程の穴があいてしまったのであった。勿論、出来る範囲で補修はしたのだけれど、同じ毛糸の余分が見当たらず、仕方無しに同系色の糸を使って、かぎ針による接ぎ当てで対処した。一応のところ穴は塞がったものの、是で完全に仕事着専用となってしまったヨ…。このセーターの着易さは他に代え難く、無念極まりなし。一冬の間、袖を通す度に悶々とした心持ちで居た訳だけれども、この度晴れて第三号が仕上がり、目出度し目出度し、と裏っ側のお話でした(笑)。
本日付けで「はてな長屋」の旧宅より、こちらへ正式に引越し致しました*1。
同じく引っ越されたご近所様方、馴染みの皆様。
引き続き宜しくお付き合い下さいませ。
窓を開けたら、当たり前だけれど見える景色が全然違って居て、
そうだ。ここはやっぱり長屋じゃないのだな、と改めて感じる。
この感傷を拒むことはできぬし、拒もうとは微塵も考えぬ。
長屋風の間取りにせっせと設えた、けれども真新しい匂いのするこの部屋で、
こうして見慣れたものたちに囲まれて、いつもの通りに過ごして居たら、
ちょっとした違和感などすぐに慣れるさ、とじきに思えてくるのだろ。
さ。ガスコンロでお湯を沸かして、珈琲でも淹れよう。
長屋は取り壊されても、ずっとずっと、我々の心の中に在る。
*1:新居改装の様子を見るため内見と称し、九月四日に仮引越し済み。