双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

洗髪考

|モノ| |雑記|


先週、美容院で散髪した際のこと。
途中、ふと手を止めた美容師さんがしみじみと云う。「あの。いつも思うんですが、ホビさんの髪。本当に良い髪ですよねぇ」え、そう?特別な手入れは、何もして居らぬ筈なのだが...。「髪だけじゃなくて、頭皮もすごく健康できれい。職業柄、色んなお客様の頭を見ますけど、こんなに髪も頭皮も健康な人って、なかなか居ないです」あらやだ、嬉しい!昔から毛量は多いし、髪質も関係在るのかも知れないけれど、もしかするとせっけんシャンプーだからかなぁ。
「あ、やっぱり!そうじゃないかって思ってました」 器量で褒められたことは一度も無くとも、髪だけは何かと褒められることが多いのだ(笑)。えへん。美容師さん曰く、実のところ、正しい洗髪の出来て居る人は驚く程少ないのだと云う。髪だけでなしに、頭皮もしっかりと洗うこと。そして特に”すすぎ”をしっかりと行うことが大切です、と。様々な成分がごてごてと入った合成シャンプーなど、使用する洗髪料の質の問題は当然在るとしても、正しい洗髪が出来て居らぬ所為で、髪や頭皮に問題を抱える人が実に多いのらしい。


近頃になって、矢鱈にノンシリコンだ何だと耳にすることが増えたけれど、私はもうかれこれ十年以上になろうか。生協で知ったせっけんシャンプー(と専用リンス)を愛用して居る。それまで使用して居た合成シャンプーからの切り替えに伴い、一時的に痒みやフケと云った症状が出たが、それは髪や頭皮に蓄積されて居た、合成シャンプーの成分が抜け切る過程の、云わば好転反応のよなもので、しかしそれも二週間程で徐々に治まり、以降は頭皮のベタつきも一切無くなって、すっきりとし、髪には自然なハリと艶、しっかりとしたコシが出て来た。嗚呼、本当に健康な頭髪とはこう云うものなのか、と驚いたものである。
さて。せっけんシャンプーを正しく使うに当っては、幾つかのコツが要る。先ずはブラッシングで、もつれやほこりなどを取り除き、続いてシャンプー剤をつける前に、お湯だけで頭皮と髪を予洗いする。この予洗いの時点で、汚れの半分は落ちるので、後は残り半分の汚れを落とすために、十分に泡立てたシャンプー剤で、頭皮を中心に丁寧に洗髪。そして、頭皮と髪にシャンプー剤が残らぬよに、きっちりしっかりとすすぐ。仕上げには必ず専用のリンス剤を使い、是を髪全体に馴染ませたら、シャンプー同様にしっかりとすすぐ。その後で、軽くタオルドライした半乾きの髪に、椿油などのヘアオイルやヘアクリームを馴染ませてから、ドライヤーで乾かせば、良い塩梅のまとまりと艶が出る。
ただし、良いこと尽くめのせっけんシャンプーにも、難点は在る。パーマやカラーを施した髪には比較的不向き、と云われること*1。そして、すすぎの際の”きしみ”だ。是は専用のリンスを使うことで解消されるのだけれども、合成シャンプーの過剰につるつるとした感触に慣れてしまうと、どうしてもすすぎ時の、この独特のきしみが気になって、せっけんに切り替えるのを断念した、と云う人も多いと聞く。そんな方には、せっけんにオイルやアミノ酸系の洗浄成分などを配合した、きしみの少ない品も出て居るので、そちらを試されると良いかと想う。
何はともあれ、歯と髪は大切にするべし。是は私の信条である(笑)。


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オイラの愛用は、太陽油脂『パックスナチュロン』(→)でやんす。

数年前までは、生協の『meguru』シリーズを気に入って使って居たのだが、容量が大きいため、買い替えた風呂場の棚にボトルが納まり切らぬ、と云う問題が発生。いっそのこと、も少し容量の小さいものが宜しかろうと、こちらに替えて以来、洗髪はもうずっと是。洗い上がりは、すっきりさっぱり。一寸懐かしい感じの香り(森林っぽい?)も、清々しく気持ちが良いのだ。


アミノ酸系せっけんシャンプーの、松山油脂『Leaf&Botanics』シリーズ。(→)

少し前に知って気になった品。ラベンダーやカメリアなど香りも選べて、これからせっけんシャンプーに切り替えたい人や、すすぎ時のきしみがどうしても苦手な人、パーマやカラーを施した髪の人には、こちらが宜しいのではなかろか。シックな容器も素敵である。

*1:是については個人差が在るかも知れない。私の場合は、アルゼンチン小僧パーマをかけて居た時期も、何ら問題無かった。

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