双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

クラシカルアランセーター

|手仕事|


『冬の日の編みもの』より「クラシカルアランセーター」仕上がる。

並行して編んで居る靴下を除けば、是が今季最後の編み仕事である。ところが季節は何とも煩わしい花粉の節。朦朧とした頭で、ふがふがいがいがとなりながら編んで居ったため、先ずは身頃裾のゴム編みの上に、数段入る筈のガーター編みをすっ飛ばしてしまい、続いて模様と模様を仕切る細いラインを、全く別の二目のケーブルで編んでしまい、更にそれらに気付いたのが、前後の身頃を全て編み終えた後…と云う失態を犯してしまった。しかしながら既にここまで進んでしまった以上、潔く編み直しはせずに、そのまま作業を続行。結果として寸法や構造に何ら一切支障の出ることも無く、又見た目にも全く問題無く仕上がったので、是で良しとする。
何にせよ、だ。実用に耐え得るものを、労力と時間とを費やして自らの手で編み、そうして出来上がったセーターを着て暖かに過ごせると云うのは、実に愉しく、実に仕合せなことじゃないか。


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広げた図。

使用した糸は太目の並太で、カラードウールと呼ばれる無染色のもの。色はグレイッシュブラウン、とでも呼べば良いだろか。灰色がかった茶に杢の入った自然な色味である。(生成りは王道だし、確かに魅力的なのだけれど、何だか一寸気恥ずかしいので…。)テキストの指定糸よりも細めであったので、針の号数を一つ上げてゲージを合わせた。糸の撚りがそれ程きつくない所為か、模様の出方は幾らかざっくりとした塩梅だけれども、それも又自然な風合いで良い。
身頃は前後が全く同様の作りとなって居り、其処へサドルショルダー的な袖をくっ付け、丁度ボートネックに似た風の襟ぐりから、ぐるり目を拾ってとっくりの部分を立ち上げてゆく仕立て方。


襟と肩。

【左】とっくり部分。広めに開いた襟ぐりは丁度ボートネック様で、其処から二目ゴム編みを15cm程立ち上げてゆくと、幅広で高めの面白い形状のとっくりが編み上がる。
【右】肩周り。通常袖は下から編んでゆくものなのだが、こちらは逆。つまりV字状の肩口から編み始める方法である。模様の向きなどが関係して居るのだろうが、慣れぬので編み難いことこの上無く、特に巻き増し目には梃子摺らされた。


アラン模様色々。

変わりゴム編みだの、ハニカム使いだの、トレリス(かしら?)だの。やっぱりアラン模様を編むのは愉しいな。


|本|


お馴染みのテキスト。
今季もお世話になりました…。

冬の日の編みもの

冬の日の編みもの

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