2008-12-14 冬の寝床 |縷々| うっすら雨の気配を感じて目を覚ますと、 冬の朝は未だ明けたばかりで、鈍く身じろげば、 夜具の僅かの隙間から、つうと冷たい空気が 入り込み、鼻先に触れ、再び眠りへ戻る。 取り留めの無い、様々の断片が瞼に重なる。 くすんだ青。ニオイスミレ。剥げかかった切手。 のろのろと、うつらうつらと。 意識は遠のき、冬の寝床へ戻ってゆく。